2018.11.29 [ 林業総合センター ]
子どもたちと遊ぶリスクを考えよう
林業総合センター指導部です。
「森の保育園を学ぼう」と題して、開催している今年度の「森の勉強会」。
第1回は土曜日に開催しましたが、「信州やまほいく」に関わる皆さんの中には、「平日にも開催した方がよいのでは?」との意見をいただきましたので、第2回目は平日開催とさせていただきました。
第2回目のテーマは、「子どもの自然あそびと安全管理」
幼児期の子どもに、屋外での遊びや運動を通じた様々な体験を行うことは、子供たちの知的好奇心や感性が豊かになることから、自然の中で遊ぶ自然保育が注目されています。
ところが、自然の中で遊ぶとしても、森の中には大木などがあり、これが倒れたり、太い枝が落ちてきたりすると、事故につながるため、安全管理は充分に気を付けなければいけません。
一方で、安全に活動をすることだけを考えると、外に出ること自体がおっくうになってしまいます。
そこで、学生時代から現在まで子供たちを相手にした自然体験活動を続けている信州アウトドアプロジェクトの吉田理史さんをお招きして、「子どもの自然あそびと安全管理」と題し、子どもたちとの活動におけるリスクマネジメントを考えてもらう機会としました。
安全管理と聞くと、どちらかといえば堅苦しいイメージがありますが、ただ話を聞くだけでは身につかないだろうということで、まずは参加者同士の情報交換で、気持ちと身体をほぐします。
少しずつ、参加者同士の気持ちが打ち解けてきたところで、グループでの話し合い。
身近な活動における危険について、自分の経験を踏まえながら意見を出し合います。
そのうえで、吉田さんから一枚の絵を提示され、これに描かれているリスクを考えてみましょうとの課題。
実際に描かれていたのは、森の中で火を使った活動のイラスト。
林業総合センターでも、「やきいもづくり」などで火を使う活動を行っており、気になることもたくさん。
個人で考えた様々なリスクをグループで共有したところで、吉田さんから「外に出て実際に経験してみましょう」との声。
火を使う活動のリスクを考えていたことを受けて、実際に林業総合センターのかまどで火を使った活動を実践。
火をつけて、たき火を焚き、活動の成果として「マシュマロ」を焼いてみました。
活動の中では、同じ子供といっても、未就学児と小学生、中高生、大学生と年齢が変わるごとに対応が変わることを考えてもらうため、グループごとに想定される相手を決めて、考えられるリスクとその対処法を考えてもらいました。
偶然、参加してくれた未就学児のお子様もモデルとして活動に参加し、この子が安全に楽しく活動するためにはどうすればよいのかをみんなで考えていました。
活動の最後には、グループ内でのまとめを行いました。
今回の森の勉強会では、実際にやまほいくの活動を行っている保育士さんや、森林内でのボランティア活動を行っているボランティアグループの方、やまほいくに興味のある保護者、やまほいくの活動を支援する行政関係者など様々な方にお集まりいただいていたことで、人によって安全管理の考え方が異なり、参考になったことが多かったようです。
限られた時間ではありましたが、座学と実習を交えた研修を行ったことで、改めて安全管理の進め方を考えた方も多かったようです。
森の保育園をテーマとした平成30年度の「森の勉強会」は、今回で2回目までが終了しました。
最終回は、1月26日(土)に開催します。
真冬の寒い時期ということで、外遊びではなく、建物の中での遊びを体験してみようと思っていますので、興味のある方はぜひご参加いただければ幸いです。
ゲストとしてお呼びするのは、静岡県内を中心に子どもたちとつみきあそびを行っている「つみきのそのさん」。
「つみきあそび」と聞くと、子どもたちだけの遊びではないかと思われがちですが、大人でも十分に楽しめる積み木を行っているとのこと。
どんな積み木あそびができるか?
興味があればぜひお越しください。
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