信州森林づくり応援ネットワーク

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長野自動車道沿いのアカマツの枯れ木を伐採しています

森林政策課です。

長野自動車道を走っていると、麻績IC付近から安曇野IC付近にかけて、アカマツの枯れ木が山全体に広がっている光景が目に入り、気になっている方も多いのではないでしょうか。
これらの多くは、松くい虫被害※1が急激に広がったため、駆除が追い付かず立ち枯れになってしまったものです。
高速道路沿いの景観が著しく損なわれてしまい、県外から長野県を訪れる観光客の皆様に対しても大きなイメージダウンになりかねません。

そこで現在、森林税活用事業の「観光地等魅力向上森林景観整備事業」により、市町村が事業主体となって、高速道路沿いの一部でアカマツの枯れ木の伐採を行っています。

写真は2月上旬、筑北PA(下り線)に隣接した筑北村の森林での伐採の様子です。

筑北PA(下り線)の中から見た対象森林。一面の枯れ木は、長野から松本に向かう上り線からよく見えます。

林内に入るとこのような状況。
枯れていない広葉樹等は一部残していますが、アカマツの枯れ木が大部分を占めていたため、ほぼ皆伐に近い伐採となっています。
(写真奥はこれから伐採する部分)

現場で伐採を担当している方からお話を伺うことができました。
「枯れ木は健全な木と比べて粘りがなく、伐採中に幹や枝が折れる危険もあるため、ウィンチをかけて伐倒方向を確保したり、他の作業者が近づかないよう通常以上に気を付けている。」
「倒した木が折り重なって地面から浮いた状態では非常に危険なので、地面に接するように玉切りし、転がり落ちないように立木や根株を利用して整理している。こうすることで、安全に作業するための足場が確保できるとともに、倒れた木が朽ちて土に返りやすくなる。」
とのことでした。
(伐採した木を搬出して利用するためには、作業道を開設して重機を入れる必要がありますが、この現場は作業条件が厳しくコストが大きくなってしまうため、搬出の予定はありません。)


幹の内部は青く変色し、だいぶ腐朽が進んでいます。

木を切り倒すときには通常、「つる」と呼ばれる切り残しの部分を直径の1割程度の幅で残し、これが蝶番(ちょうつがい)の役目を果たして正確な方向に倒すことができますが、枯れ木は粘りがなくなっているため、上の写真の木は厚さ10㎝程残ったところで幹が引きちぎれるように折れていることがわかります。

このように枯損木の伐採は大変危険な作業でコストもかかるため、各地の枯損木を全面的に処理することは難しいのが現状ですが、観光地や高速道路沿線では景観上の問題が特に大きい箇所を選定して、景観改善のための枯損木の伐採を行っていきます。

また、松くい虫被害の拡大防止に向けては引き続き、伐倒駆除※2や樹種転換※3等を組み合わせた総合的な対策を進めていきます。

 

※1
松くい虫被害は、マツノザイセンチュウという線虫をマツノマダラカミキリが運ぶことにより広がります。マツノマダラカミキリは8~10月頃、枯れはじめた松に産卵し、木の中で幼虫・蛹に育ち、成虫となったものが翌春に出てきて他の健全な松にマツノザイセンチュウを運び、被害を拡大させます。

※2
枯れはじめた松を直ちに伐採し、燻蒸(薬剤をかけてシートで覆う方法)やチップ化によりカミキリを駆除すること。

※3
松くい虫被害の広がりを防ぐため、被害区域と未被害区域の間でアカマツを伐採し、広葉樹などの森林に転換すること。

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