信州森林づくり応援ネットワーク

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違う世界を体験~森林林業セミナーの岐阜研修~

 林業総合センター指導部です。

 

 林業総合センターで実施している森林林業セミナーでは、県内各地から受講生が集まっており、前回のブログでご紹介したように、森林・林業に関わる幅広い知識を学ぶとともに、できるだけ現場で体験できる機会も多くしています。

 受講生は、何らかの形で森林林業に関わっている人ばかりですので、30日間の研修の中で、一度くらいは、長野県内では見ることが出来ないような現場を見せてあげたいと考えていました。

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 そこで、県同士での連携協定が結ばれ、試験研究分野での交流実績がある、岐阜県森林研究所に相談させていただき、岐阜県の全面的な支援をいただくことで、岐阜県への研修が実現しました。

 

 研修で最初に訪れたのが、木材市場。

 岐阜県は、大都市名古屋に近いこと、高速道路や新幹線などの交通網が発達していることなどから、巨木や銘木だけを扱う全国屈指の「銘木市場」が存在しています。

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 今回は、毎月開催される銘木市の中でも最大級と言われる「全国銘木展示大会」が終了した直後と言うことで、その時に売られたほぼすべての銘木を見せていただくことが出来ました。

 「普段の生活では絶対に見ることの無いとても大きな木」にびっくりした人や、「一生のうちに一度は出荷してみたい」と夢を描く人もいて、大きな刺激になったようです。全国銘木展示大会では、丸太だけでなく屋久杉や黒柿、外国産材などの製品も並んでおり、「こんな使い方もあるのか」と感じていたようです。

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 その後、この7月にオープンした岐阜市立図書館「岐阜メディアコスモス」を訪問しました。

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 120mm×20mmという小さなサイズのヒノキ材を現地で積み重ね、木のしなりを活かしながら緩やかな曲面を形成させて、屋根の構造材に仕上げたという大規模建築。

 外から見るとわかりませんが、中に入ると大空間が拡がり、その天井が緩やかな曲線で組まれたヒノキ。

 「とても落ち着いた空間」と感動しながら、「公共建築物への可能性」として興味を持った人も多かったようです。

 

 そして、翌日。

 岐阜県の東部。福井県に隣接する本巣市根尾で、3000haの自社有林を保有する根尾開発を訪問しました。

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 案内していただいたのは、2代目となる若い社長さん。

 3000haのうち2000haが広葉樹林なのですが、銘木市場に出せるような太い広葉樹がほとんどないとのことで、細い木でも何とか使えないかということで、製材工場と家具会社を巻き込んだプロジェクトを構築していました。

 今回は、このプロジェクトを実施している山林へ案内していただきましたが、「技術の蓄積や技術の継承」に力を入れていることや、「数十年先を見据えた山づくりを行っている」「子どもに父ちゃんよくやったなと言われる山づくりをしたい」という社長の言葉に感銘を受け、「木材市場に頼らずに直接使う人の声を聞くことが大切」という姿勢に、自分たちの山づくりを考えていく人が多かったようです。

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