2017.11.20 [ 林業総合センター ]
岐阜から世界へ~森林・林業セミナー岐阜研修~
長野県林業総合センター指導部です。
当センターが実施している「森林・林業セミナー」では、森林・林業に関わる幅広い分野の研修を進めており、この中で一回だけですが、長野県を離れ、お隣の岐阜県へお邪魔しています。
今回は、岐阜市で日独林業シンポジウムが開催されたことから、このシンポジウムに参加するとともに、岐阜県の林業家の方から直接お話を伺ってきました。
ドイツは、明治時代に日本人がわたり、現在の日本の林業の基礎を学んだ地として知られています。岐阜県にある岐阜県立森林文化アカデミーは、ドイツのロッテンブルグ林業大学と連携協定を結び、お互いの技術交流を通じて、林業の発展を目指しています。
長野県はドイツの隣にあるオーストリアと連携しており、5月に行われた国際ウッドフェアなどで、オーストリアの林業に触れる機会はありますが、ほかの国の林業を身近に感じる機会はなかなかありません。
今回の日独林業シンポジウムでは、ドイツ南西部にあるバーデン=ヴュルテンベルク州のロッテンブルグ林業大学からカイザー学長をはじめとする多くの学生やドイツの企業なども参加され、ドイツ製の防護衣には研修生も高い関心を寄せていました。
今回のシンポジウムでは、林業労働力の確保が日本でもドイツでも問題となっているということから、両国の人材育成について事例発表が行われました。
これに先立つ、特別講演では、日本を代表する職人である宮大工の小川三夫氏が、職人として過ごしてきた自身の生き方から、次世代の職人を育てる取り組みについても紹介されました。「建物は工作ではなく執念でつくらなければならない」という強い意志で語り掛ける姿勢に職人魂を感じながら、講演の途中では自身が使っているカンナ削りの実演も見せていただき、木を使う職人として、山や木に対する想いの深さを感じ取っていました。
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