2015.09.28 [ 林業総合センター ]
森林・林業の幅広い知識を学ぶ「森林林業セミナー」
林業総合センター指導部です。
林業総合センターは、森林林業に関わる試験研究を行うだけでなく、これからの林業を支える担い手の育成も行っています。
林業の担い手として重要なことは単純に木を伐る技術だけではなく、木が生えている森のことや樹木の事などを理解しておくことが求められます。そこで林業総合センターでは、森林の仕組みや林業の基本的な体系を身につけるための講座として、「森林・林業セミナー」を開講しており、今年も6月末から年間30日間にわたる講座が始まりました。
森林や林業を理解するためには教室での講義も大切ですが、林業総合センターの構内にも森林、試験研究につかっている設備が揃っているため、屋内の講義と屋外の実習を上手に組み合わせています。この日も森林の土壌を学ぶため講義の合間に外に出て実際の森林土壌に触れてもらいました。
特用林産物など山村地域を支える資源の利活用を考える講座では、シイタケのほだ木の管理を行うなどの作業体験も行っています。
また、講座の参加者の中には、林業の実践経験が多くない人もいますので、林業総合センターが保有するプロセッサと呼ばれる林業機械の操作を体験することなども行っています。
山仕事は、道路から離れたような場所での作業も多いので、救急車などを頼ることができません。そこで、自分の身を守るための救急法の講習も普段よりも時間をかけて行い、写真のようにケガをした場合でも山から安全に下りる方法を学んでいます。
講習の多くは林業総合センターで行いますが、センター構内では観察できない森林や林業の現場も多いため、時にはセンターから飛び出して出かけることもあります。
このときは、木祖村にある水木沢天然林を視察し、天然林の構造や適地適木の様子などを学びました。
一口に森林・林業といっても樹木の事を知るだけではなく、産業としての経営的な考え方や、山村という地域での暮らしや、生産された木材の活用、樹木に被害を与える病害虫や気象災害など関係する内容は多岐にわたっています。
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