「キッチンから、お湯が沸く音が聴こえてくる。
ティーポットとカップを用意する。
白い湯気をはき出し、カタカタと体をゆするケトルを手に取る。
ひとつ、呼吸(いき)をして、ティーバックを入れたガラスポットに、
ゆっくりゆっくりお湯を注ぐ。
コポコポコポ・・・
湯気とポットのぬくもりが周りの空気をあたためる。
透明だったお湯が、澄んだ湖の色に染まってゆく。
何度見ても、息を呑む瞬間。
あたりにはミントとレモンの香り。よそよそしく、冷たかった部屋が、
次第に体になじんでくる。空気が優しくなってくる。
3分待って、新緑の草原色になったお湯を、カップに注ぐ。
手のひらに、温かさを感じながら、口に含む。
先ず、鼻に抜けるレモンの香り。
一瞬遅れて、味が訪れる。オレンジピールのすっぱさと、
ミントの爽快感。そして、レモングラスの深いコク。
体がぽかぽかしてくる。
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