ほっと9(ナイン)ながの 長野で働くスタッフが、長野地域の9つ(ナイン)の市町村の「ホット」な魅力をご紹介!(長野市、須坂市、千曲市、坂城町、小布施町、高山村、信濃町、飯綱町、小川村) 私たちの日々の仕事の話、「ほっと」一息つける癒しの裏話、きっと役に立つ暮らしの豆知識、おすすめ絶品グルメ…などなど、ここでしか出会えない”ながの”のすがたをお見逃しなく!(旧「ほっとスタッフブログながの」)(写真:信濃町 黒姫山))

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長野地域への移住ってどうですか?移住の先輩にきいてみた!【飯綱町編】

長野地域振興局では、長野地域9市町村への移住や二地域居住を推進しています。今回は、2023年1月に地域おこし協力隊員として、神奈川県大和市から飯綱町へ移住した三原彩音さんに、移住者の目線から見た飯綱町や長野地域について、お話を伺いました。(この記事は2023年11月に行った取材に基づき作成しています。)


神奈川県大和市から飯綱町へご家族3人で移住された三原彩音さん。現在は飯綱町の地域おこし協力隊員として、集落(自治会)の活性化などに携わっている。写真を撮影した飯綱町役場は新庁舎が2021年に竣工したばかり。

———おはようございます。今日はどうぞよろしくお願いします。早速ですが、三原さんが移住を希望されたきっかけは何だったんでしょうか?

もともと私は毎日、渋滞必至の東名高速道路や国道246号を通って通勤するザ・サラリーマンで、ほぼ家と職場を行き来するだけの生活を送っていました。そういう生活って四季がないんですよね…。体を動かして、汗をかいてみたいな働いている実感が少なくって…。私は栃木県、夫は長野県の出身で、お互いに地方出身だったので、いつかは地方に移住したいねという話はしていたんです。
子どもが生まれる中で、「田舎で子育てしたいね」って夫と話して、移住を決断しました。

———現在は地域おこし協力隊員としてご活躍されているとお聞きしています。地域おこし協力隊員として移住をされたのには理由があるんでしょうか。

私の前職が、地域情報紙の記者兼広告営業だったんです。ずっと”地域”を相手に10年くらい仕事をしていたので、地域おこし協力隊のことは知っていて。移住するとなったら、地域おこし協力隊の制度を使った方が、移住先で自分たちのことを地域の人に知ってもらえて、その土地に馴染めると思ったので、夫婦のどちらかが地域おこし協力隊員として移住しようと考えていました。

———前職の関係で地域おこし協力隊制度などは知っていらっしゃったようですが、ほかにも情報収集はされていたんでしょうか。

ふるさと回帰支援センターでの移住セミナーや、全国の地域おこし協力隊員の募集を掲載している『ニッポン移住・交流ナビ JOINというサイトを使って情報を集めていました。

———そんな中で、なぜ『飯綱町』を移住先に選ばれたんでしょうか。

私の両親も長野県出身だったこともあり、やっぱり最後は、なじみのある長野県にということになりました。ただ『飯綱町』は、正直、はじめ知らなかったんですよ(笑)。当時、飯綱町は「集落創生事業」という分野で地域おこし協力隊員を募集していて、それまで自分がやってきた仕事に近かったんです。
飯綱町は北信地方ということで、「雪、やばいんじゃないの!?」っていう不安はあったんですが、とりあえず現地に行ってみて、公共施設や農産物直売所に置いてあった資料なんかをいただいて、町のことを知るうちに、雪は自分達の中のハードルを何とかクリアしてるかなって。

———三原さんが移住されることを知ったご両親やお友達など、周囲の方の反応はいかがでしたか。

『飯綱町』に地域おこし協力隊の応募をしたときに「採用されたら飯綱町になるから!」って家族に報告しても、「飯綱町?どこだ?」みたいな感じではありましたが(笑)。でもマイナスな反応はなかったですよ。
それから、私の職場は地域を相手にしているだけあって、過去に地域おこし協力隊になる方もいたんです。だから職場の皆さんは、「キャリアを生かして頑張ってこい!」って応援してくれました。

———周囲の方の理解もあったということですが、移住も目前というところで、不安なことはありませんでしたか?

やっぱり、子どものことですかね。保育園大丈夫かなぁとか。あと、成長するにつれて、もっと勉強したいとか、やりたいこととかも出てくると思うし、その時に選択肢が限られちゃうとまずいなって、夫婦で話をしてました。子どもの選択肢を狭めない条件をクリアできる場所というのを大事にしていたし、そこは課題だと思っていました。でも、『飯綱町』は県庁所在地の長野市まで車でたった30分ほど。この場所なら子どもの選択肢を狭めることにならないとも思ったんです。

三原さん宅の前に広がる飯綱町ののどかな風景。長野市の市街地へは車で30分ほどの近さ。

———3歳のお子さんがいらっしゃるということですが、保育園事情など、『飯綱町』での子育てについて教えてください。

町には子育て世帯に対する様々な支援制度があり、子どもも保育園に入園できて、子育てしやすいなと思います。そういった面でマイナスのイメージはないですね。
ただ、戸惑ったのは、飯綱町では学校の春休み・夏休み・冬休みにあわせて、子どもを一か所の保育園へみんな集める『自由登園』というものになるんです。その間は給食がなく、お弁当持参になります。移住前に通っていた保育園では、サラリーマンのお休みに合わせてGWやお盆、年末年始の数日しか保育園はお休みにならないですよね。
それから、保育園では手作り文化みたいなものもあって。給食の時に使う子どもの前掛けなんかは、タオルとゴムで手作りするんです。それがカルチャーショックでしたね(笑)。保育園文化みたいなものは違うので、そういう情報が先にあれば、嬉しかったですね。

———日々、子育てに奮闘中というところかなと思いますが、お仕事についても聞かせてください。地域おこし協力隊員としては、どんなお仕事をされているのでしょう。

町が進めている集落創生事業の推進役です。人口の減少や高齢化で自治機能の維持が難しくなってきた集落(自治会)に対して、町の財政的な補助を活用し、地域活性化のソフト面をお手伝いしています。地域の中に入っていかないことには、仕事にならないので、いろんな方とお喋りする機会があります。それがすごく楽しくて。地元の方が方言で話してくれるようになったときはとっても嬉しかったですね。「この町に溶け込めたなぁ」というのが実感できたので。

———地域に溶け込んでのお仕事ということですが、プライベートでも地域行事の参加など、地域とのかかわりは多いんですか。

前職の関係でも地域活動の必要性は感じていましたし、地方に移住する前提条件として、「地域活動はあるよね」という感覚でした。夫も、消防団の話は来るだろうって思っていました。実際に転入して早々、組長さんからお声がかかって、夫は消防団活動に参加しています。私も地域行事には参加していますよ。

———道普請(地域住民が行う生活道路の整備)や草刈りなんかもありますよね。

草刈りの朝の早さにはびっくりしました(笑)。「えっ、朝7時!」みたいな。それから地元の皆さん、ビーバー(草刈り機)が当たり前に動かせるんですよね。この前、町の職員の方と話していて、「ここではワード、エクセル、パワーポイント、ビーバーですね」って思わず言ってしまいました(笑)。ビーバーは生活に必須ですね。

———日常生活について詳しくお聞きしたいのですが、日用品の買い物などに困ることはないですか。

町内にもスーパーやドラッグストア、コンビニはありますし、今、住んでいるところが中野市の大型商業施設まで車で20分くらいなので、買い物には全く不自由しないです。三水(地区)側は中野市や飯山市に行けば全部揃うし、牟礼(地区)側は長野市が近いですから。

———『飯綱町』を含め、長野地域は冬が厳しいといわれます。すでに長野地域で冬を過ごされたと思いますが、いかがでしたか。

雪景色を見られたのが感動です!最近だと飯縄山や妙高山に雪がかぶってきれいだねって家族で話してます。子どもも最初は雪を怖がっちゃったんですけど、保育園で雪遊びするうちに、今では「いつスキー場行く?」って!自分たちも、雪が降ってくれた方が「冬っ、きたっ!」って実感するので嬉しいです。

一面銀世界の真冬の飯綱町。積雪は多いが、良質な雪はウィンタースポーツにぴったり。

———『飯綱町』での生活、お話を聞いていて、とても楽しそうだなと感じました。ちなみに、『飯綱町』の中で、お気に入りのスポットなどはありますか

「いいづなコネクトEAST」ですね。閉校した校舎をそのまま荒廃させてしまわずに、今ある物を存分に生かしていて、すごく良い施設です。里山の風景を守りつつ、おしゃれなカフェをつくったり、コワーキングスペースをつくったり。地域の資源を生かす風景はいいなと。

 

———ここ、『飯綱町』の魅力を一言で表すと。

『里山の風景が残っていること』です。同僚の方ともお話しするんですが、リンゴ畑が広がり、その後ろには北信五岳がドーンと構えている風景がしっかり残っていて…。それでもって商業施設などの都会的なシンボルはない、ちょうどいい田舎なんです。山が見えて、里山の風景があって、自然がいっぱいあって、でも車で20分もあれば量販店にも行けて、新幹線にもすぐに乗れますから、まさにちょうどいい!

晩秋の飯綱町には、青空にリンゴが紅を点す美しい光景があちこちに広がる。

———まとめに、移住によるプラスとマイナスの面を端的に教えてください。

プラスの面は、やっぱり四季を感じられるようになったことですね。
マイナス面…。いろんな部分で、面倒は増えますよね。雪国で寒い地域だからこそ、冬場は風呂にお湯を張りっぱなしにしたり、水道の水抜きをしたり。朝は車のフロントガラスの氷を溶かしたり。でもこれは仕方ないことだと思いますし、そこは先輩方の知恵に頼りたいです!

———最後に、これから移住を考えている方に向けてのアドバイスはありますか。

移住しようとしている地域を、一回見に行ってください!市町村や地域のホームページだけじゃ伝わらない部分は大きいです。飯綱町なら都内から日帰りもできますし、一回はこの場所を体感してほしいです。                                             飯綱町に限らず、移住を考えている人は必ず、その場所を見に行って、体感したほうがいいと思います。街の雰囲気を肌で感じてほしい。移住体験ツアーなどもいいけれど、自分の気になるところをただ回るというのがとても大事だと思います。それから、朝、昼、夜でその場所の雰囲気って変わるので、1日を通して見てみるのはとっても大事だと思いますよ。

———飯綱町、長野地域への移住を考えている皆さんや、地方移住に興味がある皆さんに、とても参考になるお話だったと思います。ありがとうございました。


【飯綱町ってこんなところ

飯綱町ワークセンター

飯綱町ワークセンター

北信五岳に数えられる飯縄山の山麓に広がる飯綱町。人口約1万人、名産のりんごをはじめ、果物や米の生産が盛んな町です。冬季は降雪も多く、良質な雪はウィンタースポーツにぴったり。町内にはスキー場をはじめ、ゴルフやキャンプなどのアクティビティ施設も。

そんな飯綱町、実は子育て世代にとても優しい町でもあります。就園、就学のサポートや、18歳以下医療費無償など、子どもの成長を切れ目なく支える手厚い支援が用意されています

子育て支援センターが入る『飯綱町子育て世代支援施設』

また子育てに奮闘する世帯を支えるサポート体制も整っています。町の「子育て支援センター」には「飯綱町ワークセンター」も併設されており、子育てをしながらの就労相談対応や、スキルアップセミナーなどが行われています。飯綱町での子育てに関しては、飯綱町『子育て支援サイト』をご覧ください

町内の施設も充実しており、インタビュー内で登場した「いいづなコネクトEAST」は、「いいづなコネクトWEST」とともに町内の廃校を活用して整備されました。EASTは創業や企業の拠点、WESTは健康や運動の拠点として、それぞれ活用されています。また、町内には二次救急を24時間体制で受け入れ可能な『飯綱町立飯綱病院を有するなど、町民の暮らしを支える施設が整っています。

【飯綱町への移住に関するお問合せ先】

・飯綱町役場企画課人口増推進室 026-253-2512

・飯綱町移住定住支援サイト    https://www.town.iizuna.nagano.jp/ijuportal/

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長野地域振興局 総務管理課
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