ほっと9(ナイン)ながの 長野で働くスタッフが、長野地域の9つ(ナイン)の市町村の「ホット」な魅力をご紹介!(長野市、須坂市、千曲市、坂城町、小布施町、高山村、信濃町、飯綱町、小川村) 私たちの日々の仕事の話、「ほっと」一息つける癒しの裏話、きっと役に立つ暮らしの豆知識、おすすめ絶品グルメ…などなど、ここでしか出会えない”ながの”のすがたをお見逃しなく!(旧「ほっとスタッフブログながの」)(写真:信濃町 黒姫山))

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【信濃町消防団・総合演習】全国秋の火災予防週間中に大規模訓練 ~消防団・地域防災の要~

企画振興課、まだまだ現役団員 “Massan” です。

毎年恒例、信濃町消防団では「全国秋の火災予防週間」にあわせて、総合演習と言われる大規模な消火訓練を実施しています。この総合演習は、山林等水利条件が悪い場所(近い所で消火用の水を確保できない)での火災を想定し、町内の全4分団が参加、全12台の消防車両(ポンプ車と積載車)が出動、全団員が協力しあって山林火災を消火するための訓練を行うもの、本番さながらの緊張感と言うか…。訓練の目的、団員の士気の高揚、消防力の向上、緊急時の消防活動に万全を期するためのものです。

今回は、第三分団管内の山林で火災が発生したことを想定しての訓練です。火災現場と2㎞以上離れたふもとの集落から中継送水(※)により消火するというものです。まずは地元分団が火災現場を調査するところから始まります。現場は水利条件が悪く、ふもとからの中継送水を要するため、各詰所に待機する他の分団(第一・二・四分団)に対し、第三分団長は、二次出動を要請しました。

※中継送水…距離は長く傾斜がきつい場合、ただホースをつなげて一台のポンプの圧力だけで水を送ることは到底不可能です。そのため、水利から放水地点までの間に複数のポンプ(ポンプ車、小型ポンプ)を配備します。そして、すべてのポンプをホースでつなぎ、一定の送水圧になるよう各ポンプの圧力を調整しながら、筒先まで水を送ることを言います。

それでは、ここからは訓練の様子をお伝えします。

(詰所で待機中)

 

①第三分団長の出動命令を受けて当分団は二次出動へ

私たち第一分団は、第一分団長指揮のもと、現地へと出動します。出動から現場到着までの走行訓練、地元分団にあっては車両誘導・交通整理等の訓練となります。

(続々と消防車両が集まってきました。)

 

②現着報告、ホース展張・結合

地元分団員より誘導された場所に車両を配備し、まず現着報告(無線訓練)…速やかに支持のとおり前方の消防車両へとホース10本程度を展張して、結合(展張結合訓練)します。※ホース一本の長さは20m

(第三分団 水利確保)

(ホース展張、約200m先の消防車両にホースを結合するため、複数のホースを展張します。)

 

③結合・放水準備完了を報告・送水を開始

結合が完了し放水体制がとれたことを報告、指示によりいよいよ送水を開始します。

(第一分団)

(第二分団)

 

④送水圧調整、送水訓練

送水圧を前後の車両と無線により確認し合い安定させ、適切に送水する。高低差やカーブもあり、送水圧を安定させることは技術を要します。他の車両との息が合わなければ、安定送水することは困難です。

(第四分団 )

 

⑤放水・消火・鎮火の報告

筒先(放水担当)班は、火災現場に見立てた火点に放水し、消火に当たります。最後は無線で鎮火を報告

 

 

⑥そのほか…補水

水利(防火水槽)の水量に限りがある場合は、別の場所から補水する必要があります。

(隣の防火水槽より水を引く)

 

⑦そのほか…ドローンによる火災発生場所の調査訓練

(いつもながらの真剣な眼差しと言うか…)

今回12台の消防車両がホースを結合し、2㎞以上の傾斜地をわずか15分で中継送水することに成功、送水圧もしっかりと規定値で安定し、とても迅速で正確な訓練となりました。このような全分団をあげての大規模訓練はもちろん、実際の火災現場で消火活動に当たるためには、各分団の日頃からの訓練や、定期的な機械・器具の点検は欠かせません。

(修了式…総指揮者の号令別れ・解散)

 

◇消防団

消防団は、市町村の非常備の消防防災機関であり、県内では77市町村すべてに設置されており、消防団員は、生業のかたわら「自らの地域は自らで守る」という郷土愛護の崇高な精神に基づき、地域の安全と安心を守るために活躍している究極のボランティア集団です。

◇消防署員と消防団員の違い

消防署員とは、常勤の地方公務員で、消防署に勤務する職員のことを言います。一方、消防団員は、普段は生業を持ちながらも、災害発生時には自宅もしくは職場等から出動して活動します。身分は非常勤特別職の地方公務員となります。

◇消防団の活動

消防団活動、有事の際、火災の消火活動はもとより、地震、近年の異常気象による風水害など自然災害の増加に伴う救助・避難誘導・警戒等の活動を行います。また、平時には、有事に備えての訓練や機械器具の点検、予防消防のために住民への啓発・広報活動(警戒パトロールなど)を、近年では集落に設置された自主防災組織への指導等の活動も行っています。

(とある日の機械器具の点検)(早朝の火災出動) (台風災害時の作業)

令和元年度 長野消防協会ポンプ操法大会・旧野尻湖小学校跡地で開催されました。

 

◇信州消防団員カードご存知ですか?いろいろ特典が!!

地域の安心・安全を守るため、日夜活動している消防団員を応援することや、消防団活動がさらに活発になることを目的とした長野県の事業です。県内の消防団員や、そのご家族は、登録されたお店や施設(信州消防団員応援ショップ)で、割引などの特典サービスを受けることができます(^^) 全県で消防団活動を応援する機運を高めてゆくことや、地域の皆さんに安全に対する関心を高めていただき、地域の防災力強化につなげていくという県のプロジェクトです。

(団員に配布されるカードはお店などで提示します。)

(こちらのステッカーが貼られたお店・施設でご利用できます。)

信州消防団員応援ショップ検索サイトはこちら… https://www.shinshu-oenshop.net/

県のホームページ(事業の概要)… https://www.pref.nagano.lg.jp/shobo/ouenshop/top.html

 

最後、私のひとりごと…

仕事も生活も多様化しているこの時代に消防団活動に100%出勤することは、当然難しいわけで…。でも、少しの時間だけでも、地域のために、誰かのために、何かできることはあると思います。自分が参加することで、誰かの負担が軽減される…。優しい気持ちで消防団活動に参加してほしいですね。仕事や家庭などの都合で、火災現場に駆け付けることが難しくても、定例の警戒活動や機械器具の点検などには、参加できるという方もいらっしゃいます。

地域住民…特にご年輩の方には、消防団が活動する姿を見ることで、心強い思いをされるとおっしゃる方は、たくさんいらっしゃいます。昨今の異常気象による自然災害は増加傾向にあり、消防団の組織力・行動力は、この令和の時代にあっても未だ大きなものであると思います。

さて、田舎に住んでいますと、消防・PTA・地区の寄合、仕事、色々なこと…だいたい行く先々は、同じ顔ぶれと言うか(苦笑)様々な職種の方がいるから面白い。幅広い年代の方が集まるから楽しい。そして、みんな揃えば、結構何でも出来てしまう…(笑) 仲間意識は芽生え、消防団活動に限らず、何でも協力しあえる関係になると思います(^^) 消防団…優しい気持ちで覚悟を決め、重い腰を上げたとき、その世界にどっぷりと浸かることができるのだと思います(^^)

私ごとで恐縮ですが、消防団で出会った仲間、協力してくださった地元の方々との絆は、とても大きな財産となりました。皆さんには、とても感謝していますね。私は再入団組…もう若くはありませんが、何か少しでも役に立つことがあればと思い、未だに続けさせてもらっています。 足手まといにならないように気をつけたいですね(笑)

 

寒くなり、を使う季節となりました。

お休みの前には、もう一度、火の元・戸締りをご確認ください。

 

総務省消防庁ホームページ https://www.fdma.go.jp/relocation/syobodan/

信濃町ホームページ(消防) https://www.town.shinano.lg.jp/docs/208.html

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