2014.09.30 [ 長野地域の【自然】 ]
千曲川のほとり(その2) 農地防災から地域防災へ
農地整備課のMM3010です。
私の住む「千曲川のほとり」にまつわる話の、今回は第2回目です。
千曲川右岸、小布施町都住から中野市延徳にかけての延徳たんぼ(1,300ha)も水害常襲地帯です。
かつては遠洞湖(えんどうこ)という湖があったと地元の人から聞きました。遊水池(※)として機能していたのでしょう。これらの土地は主に水田でしたが湿地帯であり、県営排水対策特別事業や県営土地改良総合整備事業といった事業により乾田化、転作が図られてきました。それでも周辺部の重みで水路が中だるみを起こすなど、平坦で軟弱地ならではの苦労もありました。私も昔仕事をしているとき、地元の役員さんから、延徳から古牧まで直通トンネルで排水できたらいいのだが、と言われました。苦難の歴史を物語る意見でした。
(※)遊水池(ゆうすいち)とは、洪水時の河川の流水を一時的にはんらんさせる土地のこと。
千曲川の堤防改修は、これまでに飯山市分、中野市分の堤防が整備され、浅川流域の内水対策へと進んでいます。農政関係でも、昭和36年度から昭和46年度にかけて国営農業水利改良事業、昭和61年度から平成8年度にかけて県営湛水防除事業を実施しています。
▲上の写真は平常時の浅川出口水門の遠景写真、手前は鳥居川です。
▲そして、平成18年洪水時の同じ位置の写真です。
県営湛水防除事業は、農地を水害から守るため排水機場や幹線排水路を整備するものです。本来は、農地を水害から守るための事業ですが、と同時に「地域防災」にも効果を発揮しています。(次号に続く)
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
長野地域振興局 総務管理課
TEL:026-234-9500
FAX:026-234-9504