新年あけましておめでとうございます。
長野農業農村支援センターのきり太です。
突然ですが、みなさんは「農福連携」という言葉をご存知でしょうか。
農福連携とは、障がい者等が農業分野で活躍することで、自信や生きがいを持って社会参画することを実現する取組です。
農福連携に取り組むことで、障がい者の就労や生きがいづくりの場をつくるだけでなく、担い手不足や高齢化が進む農業分野においても、新たな働き手の確保につながるということで注目を集めています。
この農福連携に取り組もうとする福祉事業所を支援しようと、県内各地で農家を会場として、福祉事業所の職員に作業を学んでもらおうとする取り組みが行われています。
今回は、長野管内で取り組まれた模様を紹介させていただきます。
去る11月25日と26日の2日間、長野市赤沼にあるフルプロ農園のりんご畑を会場にして行われました。
今回は2日間それぞれ別の福祉事業所から支援員、利用者合わせて20名程度参加されました。
始めに、講師となるフルプロ農園の従業員の方から、りんごの収穫方法について説明を受けながら、実際に収穫する様子を見せていただきました。
りんごは収穫する時に、枝にあたって傷がついてしまったり、果柄(かへい)と呼ばれるりんごの柄の部分が抜けてしまうと価値が下がってしまいます。
そのために、枝のない方向にりんごの柄の部分を押さえながら持ち上げて収穫するよう説明を受けていました。
収穫に入ると、参加者はみんな真剣になって、両手でりんごを持ちながら丁寧に収穫を進めていました。脚立に乗ると利用者の危険が増えるため、立った状態で手の届く範囲のりんごを次々にカゴに入れては、軽トラに運搬するという作業を繰り返し行っていました。
休憩を挟みながら、2時間程度の作業を行っただけでしたが、収穫されたりんごは軽トラが一杯になるほどでした。
フルプロ農園の方からは、「収穫作業は人力頼みなので、人がいればいただけ非常に助かります。」と感謝の声が聞こえました。
また、福祉事業所の支援員さんからは、「12月に他の農家で収穫作業をすることになっているので、事前に学ぶことができて、良い予習になりました。」と研修のありがたみを聞くことができました。
農作業は危険な作業もあるため、福祉事業所の方にお願いできない作業もありますが、利用者でもできる作業はあることを実感しました。今後、うまく農家と福祉事業所とがマッチングしてお互いにWinWinの関係になるといいと思いました。
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