開校当初のスキー指導は国内に止まらず、日本が盛夏を迎える7~8月の6週間はニュージーランドで授業をして過ごすなど慌ただしい毎日を送る傍ら、プライベートの趣味の世界も大切にして、100種類を超える山野草を自宅で丹精して育てていました。
そんな、ある年のことです。
帰国して自宅の庭を確認したところ、鉢植えしていた山野草が半分近く枯れていた姿を目にして涙しました。
長期間、家を空ける事情もあって、趣味を釣りに切り替え、以来、釣りの楽しさにすっかり魅せられました。
「やり始めると、とことん突き詰めるタイプ」と自身を分析する小澤さん。
休日には、釣り仲間と度々出かけるキャンプ釣りで、アルコールを片手に釣り談義に花を咲かせる時間が大好きだと、小澤さんは話します。
釣り好きが高じて釣りインストラクターの資格を取り、さらに当時では長野県内で初めてとなる、上級の公認フィッシングマスターの資格も取りました。
現在は、(一社)全日本釣り団体協議会の理事や日本渓流釣連盟の会長職も務め、釣り愛好家のための月刊の雑誌『つり人』にも記事を寄せるなど、釣り業界に多大なる貢献をしています。
長野県内の釣り団体の世界では重鎮の小澤さんが、今でも手弁当で子供向けのイベントに顔を出す理由は、どこにあるのでしょうか。
背景には、貧しい家庭で幼少期を過ごした自身の過去を思い浮かべ、関われる限り、子供たちの健やかな成長を手助けできればという切なる願いがあります。
「太陽を浴び、風に吹かれ、手足を水に浸し、魚に触れる。」
そんな自然との触れ合いがないままに、テレビやスマートフォンのゲームが作る仮想空間で、子供たちが育っていく現状に歯がゆさを感じています。
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