こんにちは、環境課のKです。
さて、9月10(月)に「チャレンジ800長野地域実行チーム」と「豊かな環境づくり長野地域会議」により、長野地域循環圏※形成フォーラムが開催されました。
<参考>地域循環圏とは
地域で循環可能な資源はなるべく地域で循環させ、それが困難なものについては
物資が循環する環を広域化させていき、重層的な地域循環を構築していこうという考え方
地域循環圏についての詳しい説明はこちら(環境省のサイト)
このフォーラムは、地域で資源の循環に取り組む様々な関係者が一堂に会し、考え方や活動の現状を共有するために開かれたものです。
当日はあいにくの雨でしたが、民間事業者やNPO法人、市町村関係者等約50名の皆さんが集まってくださいました。それぞれのお仕事でお忙しい中、本当にありがとうございました!
フォーラムは2部構成で、第1部は事例発表、第2部は関係者によるワークショップです。
事例発表は、地域循環の先進自治体である福岡県大木町の境 公雄 副町長様からスタートしました。
大木町は、生ごみ等をバイオマスとして活用するメタン発酵施設「おおき循環センター くるるん」による地域活性化で有名です。町内でごみを燃やさず、「くるるん」でのメタン発酵などにより、資源として余す所なく活用する大木町は、総務省の「2017年度ふるさとづくり大賞」において、総務大臣賞を受賞されています。
ごみの減量だけでなく、バイオマスセンターや地産地消レストラン、農産物直売所における雇用創出など多くの効果をもたらしている点が、地域活性化の好例として高く評価され、大きな注目を集めています。
地域の住民、民間事業者、行政が一丸となって資源の循環に取り組んでいる大木町のケースは、まちづくりのとても良い実践例です。
次に、長野市を中心に進みつつある、ソルガムを遊休農地で栽培し様々な飲料・食品へ加工、残りの葉や茎をメタン発酵させ液肥を造り農地で活用する取組を、直富商事株式会社様と長野市様が共同で発表してくださいました。
ソルガムそのものが加工食品の原料として有用であるにとどまらず、現代社会の問題である耕作放棄地の対策や、資源の有効利用の例としても大変有望な取組です。今後も地域で拡がっていくことを願っています。
フードバンク信州様からは、ご家庭で眠っている食品を支援に変えるフードドライブの活動をご案内いただきました。
最後は、事例発表を踏まえて、グループに分かれてのワークショップです。これは、発表者と参加者同士の活動紹介や意見交換を通じて、地域循環圏形成のきっかけづくりができればとの思いで企画したものです。
担当の想像以上に活発な意見交換がなされていて、参加者の皆さんのまちづくりへの高い関心が感じられました。
ご参加いただいた方の意見・感想の一部をご紹介します。
(市町村関係者)
・民間事業者からの視点、市民団体からの視点など色々な参考になる意見が聞けました。
・ワークショップで普段思いつかない意見を聞くことができた。
・地域内の情報交換の良い機会となった。
(民間事業者)
・大木町は地域住民が行政と一丸となっているのが素晴らしいと思った。
・資源循環を行う上で様々な角度から社会を形成するプレーヤーの利益となるように定期的にこういった会が開かれると良いです。
(NPO法人)
・地域循環はまちづくり、子供たちに「つけ」は残したくないですね。
・未来の子供たちのために今の利便性ではなくできることを実行していきたい。
・(地域で)廃農地を多く目にします。ソルガムの農作がよろしいのではないでしょうか。
(一般)
・地域内の情報交換の良い機会となった。
・大木町のお話はとても元気をもらいました。
・自治体が本気になってまちづくりをしていくことで循環型社会を作ることができた良い実例を聞くことができ良かった。
・住民や行政関係者の意識の共有が大切であるということを事業者の方とお話しできて良かった。
○おわりに
境先生も講演の中で強調なさっていましたが、持続可能な社会づくりのためには、地域の住民、民間事業者、行政が垣根を越えて協力することが何よりも大切です。今回のフォーラムがそのきっかけになれば嬉しいと微力ながら思った担当Kです。
それぞれお忙しい中、発表を引き受けてくださった講師の皆さん、当日参加してくださった皆さん、準備・運営に携わってくださった皆さん、本当にありがとうございました。
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