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ふわふわぷるぷるのこんにゃくスポンジ。名花株式会社

海外からも注目を集めている“こんにゃくスポンジ”をご存知でしょうか。特殊な製法で製造されるふわふわぷるぷるのスポンジで、原材料にもこだわったスキンケアグッズです。この商品を製造しているのは、佐久市にある名花株式会社。「よくお花屋さんですか?と聞かれます」と笑顔で話すのは代表の木村繁則(きむらしげのり)さん。

佐久の自然環境を最大限に生かして、お客様が喜んでくれるような商品を開発するために研究を重ねてきました。そんな名花株式会社をもっと深く知るべく、代表取締役の木村繁則さんにお話をお聞きしました。

01社長写真

名花株式会社で代表取締役を務める木村繁則さん

 

主力製品としてスキンケアグッズである“こんにゃくスポンジ”を製造されているとお聞きしました。こんにゃくスポンジについて、教えてください。

こんにゃくスポンジとは、こんにゃく繊維から作る天然のスポンジです。自社ブランドで名花のひつじ雲「しろまる」と「くろまる」を展開しており、天然のこんにゃく繊維100パーセントで製造しています。はじめはカチカチですが、お湯に浸すと、こんにゃくに豊富に含まれる繊維が水分を含んで膨らみ、ふわふわぷるぷるのスポンジになります。たっぷりと含まれた水分がバリアとなってスポンジ表面を覆い、繊維と肌が直接触れるのを防ぎ、やさしくすっきり洗い上げます。年齢や肌質を選ばず、どなたにでもお使いいただける商品です。

02名花ブランド商品

自社ブランドで展開するしろまる(写真左)とくろまる(写真右)

 

ぷるぷるでとても肌触りが良いですね。こんにゃくスポンジを作るようになったきっかけを教えてください。

20年ほど前、私は石けんの製造・販売を手掛ける「ねば塾」で働いていました。ある時、お客様から「石けんは良いが何で洗えばよいのだろう?」という相談を受けました。詳しくお話を聞くと、その方は敏感肌で化繊のタオルやスポンジが使えずに手で洗っているとのことでした。

色々と文献を紐解くうちに、昔赤ちゃんの産湯に使われていたというスポンジ状のこんにゃくがあることを知りました。「赤ちゃんの産湯に使われるくらいならばお肌にもやさしいだろう」、さらに、調べていくと佐久の名産「凍み豆腐」と作り方が同じだということも分かりました。こんにゃくは佐久のお隣、群馬県下仁田が日本一の産地で、原材料の調達がしやすいです。

このように、様々な条件が揃っていたことからこんにゃくスポンジの生産を始めることになりました。

 

赤ちゃんの産湯に使われていたのですね!凍み豆腐と作り方が同じということにも驚きました。

文献によると、江戸時代、凍みこんにゃくはたまたま冬季にこんにゃくを凍らせてしまったことに始まります。初めは噛み応えのある食感を楽しむ食用として広まり、やがてそのスポンジ状の肌ざわりの良さから赤ちゃんの産湯に使われるようになったのです。

佐久地方の冬はとても厳しく、最低気温は氷点下10度を下回ることもしばしばです。しかし、降雪は少なく晴天率が非常に高いのが特徴です。加えて、八ヶ岳や浅間山から湧き出る天然水などの恵まれた自然環境や寒暖の差がこんにゃくスポンジの製造に適しているのです。

 

- 製品化に至るまで長い間研究されたのではないでしょうか。

はい。名花ブランドを立ち上げる前、凍み豆腐をならい冬季に屋外で自然を利用した製品づくりを試みていました。しかし、品質の安定性、生産性は極めて低く、趣味の域を超えることはできませんでした。といいますのも、冬場に外で凍らせ解凍、また凍らせ解凍を繰り返しこんにゃくの水分を抜き、寒風にさらし乾燥させます。自然相手のこの方法は冬場にしか生産することができず、天候に左右され品質を保つことが困難だったのです。

そこで、1年中理想の条件を工業的に再現できないか研究を重ねました。

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