こんにちは、長野農業農村支援センターのMです。
本日は、水稲の新品種「にじのきらめき」についてご紹介します!
「にじのきらめき」は、国の研究機関である農研機構で2018年に育成された新品種です。
「コシヒカリ」と同程度の良食味で、多収で倒伏に強く、「コシヒカリ」より優れた高温登熟性を持つ品種として、全国で急速に普及が進んでいます。
長野県でも、近年の高温による玄米品質の低下に対する対応策として、2020年から県内各地で栽培試験が行われています。
長野地域では本年から本格的に栽培が始まり、長野市北部や千曲市で合計約50haが作付けされています。
ただし、この「にじのきらめき」は低い気温で生育する性質が弱いため、長野県のような冷涼な気候下では注意が必要です
そこで、「にじのきらめき」の長野地域における栽培特性を探るため、本年は「コシヒカリ」との比較試験や、肥料量を増やした試験、高標高地における栽培試験等を行いました。
こちらの写真は、「コシヒカリ」との比較を行った試験ほ場です。
9月18日に撮影したもので、左の「コシヒカリ」は倒伏が始まっているのに対し、右の「にじのきらめき」は青々としていて、直立しています。
試食も行いましたが、もっちりとしていて軟らかく、「コシヒカリ」に比べると少しあっさりした印象を持ちましたが、美味しかったです。
ちなみに、こちらは試験にご協力いただいた実証農家さんがお試しでパッケージしたもの。とても可愛いですね
なお、長野管内で作られた「にじのきらめき」は、直売所等ではまだ販売されていません。今後の動向にご注目ください。
試験の結論としては、本年のような高温年であれば、「コシヒカリ」以上の収量・品質が得られました。ただし、高標高地における遅植え試験では青未熟粒が増えてしまったため、やはり冷涼な環境下では注意が必要なようです。
長野農業農村支援センターでは、今後も「にじのきらめき」の調査を継続し、長野米の品質向上に繋げたいと思います。
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