ほっと9(ナイン)ながの 長野で働くスタッフが、長野地域の9つ(ナイン)の市町村の「ホット」な魅力をご紹介!(長野市、須坂市、千曲市、坂城町、小布施町、高山村、信濃町、飯綱町、小川村) 私たちの日々の仕事の話、「ほっと」一息つける癒しの裏話、きっと役に立つ暮らしの豆知識、おすすめ絶品グルメ…などなど、ここでしか出会えない”ながの”のすがたをお見逃しなく!(旧「ほっとスタッフブログながの」)(写真:信濃町 黒姫山の冬)

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長野地域に住もう!(移住・二地域居住のすゝめ Part5) 千曲市編

千曲市さんとの大きな仕事は、千曲市中心市街地活性化のプロジェクトが一番最初だったと思います。いわゆる行政、商工団体、鉄道会社とか、中心市街地に関わる全団体の協議会のアドバイザーとしてどうかという話があって。それ以外は、セミナーで話をするとかを少しずつやっていって。そこから、ワーケーションとかもやってみたら面白いかなと思って、市の産業振興課と一緒に始めました。その後は、台風やコロナなどいろいろあったので、飲食店や宿泊施設をどうにかするためにクラウドファンディングをしたり、デリバリーサービスをつくったりして、そこから繋がって今に至る…という感じです。

――「千曲市でワーケーション」というイメージがあまりなかったのですが、ワーケーションの今後の盛り上がりについて教えてください。

そもそもこれまで、日本自体があまりワーケーションに積極的に取り組む国ではないですからね。ワーケーションで地域活性化している自治体がない状況ですね。東京の人口の増減もその時の価値観の波のトレンドがあって。行政が主導して変わっているというわけでなく、ひとりひとりの価値観が変わった結果、都市部の人口増減につながっているという感じだと思います。民間がマンションを作ったり、民間のブランディングによって流入があったりもしますね。それで、東京の高額マンションを買って、ローンを組んで、返済のためにバリバリとがむしゃらに稼いでいくというような人も多い。ここ10年くらいはそれで都市部に人が集まるような傾向があったんじゃないかなと。東京の便利な環境の中で、衣食住気にせず暮らすというのもひとつの楽しいライフスタイルだと思います。東京は、夫婦ふたりだけでバリバリ働いていくという人たちにとっては、すごく生き心地のよい場所だと思います。ただ子どもができたり、高齢者が増えたり、いろんな家族のことを考えるようになってくるとやりづらい面も出てくるのではないかと感じています。

――なるほど。家庭とか子育てを考えたときに、移住するという選択肢が出てくるわけですね。

そうですね。自分以外のことにお金や時間を使っていくということを考えると、都会では少しやりづらい部分も出てくる。むしろ、都会にいると「お金を使ってやること」ばかりなんですよね。楽しさを得るためには基本的にお金が必要になるけど、東京という場所はそれをするだけのお金を「稼ぐことができる」場所でもあって。でも、「稼ぐ」ためには相応の時間とか、労働力とか、ストレスもかかります。シビアな対価を求められるというか。そしてそういう暮らしのために高収入を得続けるには、そういう激しいビジネスの渦の中に身を置き続けることが必要になってくる。千曲市では、そういうお金を使って得るものではない、人と人とのつながりとか、遊びとか、そういうものを大切にできるので、そういう面で僕は今の暮らしが非常にいいと思っています。こういう暮らしで生活に不便があるかというと、別に不便はないんです。スーパーもお店もあるし。千曲市は生活していくのに非常にバランスのいい土地でしたね。

――先輩移住者として、千曲市は特にどういう方にオススメですか?

千曲市は、「来るもの拒まず去る者追わず」みたいなところがあるんですね。変に踏みこまないし、でも冷たいわけでもない。良いあんばいでの距離の取り方というか。これは移住セミナーとかでも、移住希望者に直接伝えているんですが。

――なるほど。地域との距離感ということでしょうか。

良いとか悪いとかではなく、千曲市は自分たちのリズムをまず大事にしているんですね。ミーハーなものもすぐ飛びつかず、しっかり見極める。

コワーキングスペースも、ニーズ調査を行い住民からのニーズがなければ、「千曲市にはいらない」という結論を出す。周囲の市町村がみんなやっていたとしてもです。そういうところがすごくいいところだと思っているんです。比較的自立しながら、良いあんばいで自分たちの生活を作っている。ものすごく稼ぎたいとかではなく、自分たちのペースを大事にしているというのを感じますね。

――住民の方がやりたくないことを無理やり推進する、そういうのがないんですね。移住される方もそういった情報を聞けるのはいいですね。

スーパーなどもたくさんあるから、地域の人と会いすぎないというのも良いのかもしれませんね。それぞれの人がそれぞれ好きな店に行っているので。

――いいですねぇ。普通はこんなに若くて良い人が来ちゃったら、お祭りから地域の役員から、いろいろとターゲットにされちゃうと思いますけど(笑)。そういうのが窮屈な人もいるでしょうから。移住して自分がやりたかったことをできなかったら本末転倒というか。

そういう意味では、今住んでいる地域はちょうどいいかもしれない。他の地域だともう少し「お祭りやろうぜ!」みたいな熱い世界があるかもしれないですが。千曲市は地域によってそういった密度が結構違うかもしれませんね。

地域活動をしていくにあたっても、(移住して)最初から全力でやるというのはちょっときついんです。そういった活動以外にも、水が合うか合わないか、とかそういうのもあって。それこそスーパーひとつにしても、自分の生活リズムを移住先でつくるのも最初は大変だから。2~3年いると、「ちょっと手伝ってみようかな」という気持ちになるときもあると思うので、その時に手伝えばいいと思うんですね。

そういった意味では、地域の密度が変に濃すぎないというのがすごく大事だと思いますね。草刈りなどの地域活動もあるんですが、みなさん優しいですね。移住当初は別の地域に住んでいたんですが、その時声をかけてもらって地域の長なんかもやりました。私の場合は、地域の活動なども、それでみんながハッピーになるならあまり苦ではなくて。もちろん苦労はありますけど。

――そういった地域活動をされながらも、お仕事や子育ても両立されているんですね。

そうですね。妻もフルタイムの共働きなので、子どもの送り迎えなどは自分がやっています。料理とか家事とかも。もともと東京に住んでいた頃も共働きだったので、それがこちらの生活に合わせて形が変わっただけではあるのですが。

東京にいたときは夫婦ふたりとも朝食だけ一緒に食べるようにしていましたが、基本的には朝から晩まで仕事していました。たまに息抜きとして同僚と夜に食事や飲みに行くことはあっても、その後もまた戻って仕事している感じです。そして、帰ってきてから家事などをやる感じですね。妻も仕事が忙しく、ふたりとも同じようなスケジュールで。起業資金や今後の生活に向けての貯蓄をしていたこともあり、かなりハードな生活でした。

現在は5時半に起きて朝の支度をして妻を送り出し、子どもたちも私が送っています。8時半くらいに戻ってきて、市役所で打ち合わせがあればガレリア(市庁舎オープンスペース)に行って仕事をしたり。もちろん他の仕事もあるので、その日の仕事の内容によってはカフェだったり、自宅(ワーキングスペース用に改造したバス)だったり。大体5時くらいには仕事を切り上げて、子どものお迎えに。18時くらいに帰ってきて食事を作ります。夕食の後は子どもと遊んだり、お風呂に入れたりして、だいたい21時半くらいに寝かせたら、自分はその後にちょっと残っている仕事をやる感じでしょうか。それでも23時くらいには就寝しています。

――大変充実した生活ですね!でも移住してからもかなり多忙ですね。

多忙ですねぇ。朝とか修羅場です(笑)。でも気持ち的には全然違いますね。東京と比べると、細かいところが結構違う気がします。東京だと送り迎えも自転車や徒歩になるので、道中も常に子どもの安全に気を配っていましたが、こっちだとのびのびと子育てできますね。あと、東京は外食やコンビニとか誘惑も多いですが、こちらでは食事も家でゆっくり摂ろうとか、生活スタイル(考え方)も変化しています。

――私たちは都会で働くみなさんのライフスタイルを知らなかったりするので、移住される方がどんなことを求めて長野地域に来るのか、どういうニーズに対しての受け入れ態勢を整えたら、他の地域よりも移住先として魅力的になるのかとても興味があります。

移住を考える立場からすれば、お試しができるのが一番ありがたいですね。千曲市でもやっていますが、古民家を借りて一週間お試しで暮らせるという。やっぱり実際に何泊かしてみないと分からないこともあるので。それでも分からないこともありますけどね。1週間くらいがちょうどいいかなって思います。ちょっと住みたいなと思ったときに借りられる賃貸物件があるといいですね。

あと、移住先を探すにあたっては、多くの移住先を知るというよりは、ちょっと目を引いたとか、ある程度縁のあるところから広げていくものだと思います。そういう時にすぐに住める物件があるのは大事ですね。でも意外とそういう不動産情報が外に出てないなと感じます。都会の人たちは、まずネットで不動産情報を探すんですけど、なかなか全部は載っていないところもあるので。実際にちゃんと老舗に聞いてみるのが大事、というのを移住セミナーでもお話しています。家を建てたかったら建設会社が土地を持っていたりするので、そういうところに聞いてみるとか。

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