はじめまして!林務課のさんちきです。
採用1年目の新米ちさんマンです。
おっと、皆さんは“ちさんマン”をご存知ですか。
とりわけ、この姿をしたちさんマンは私たちのボスで、県内各地でおこなっている治山の取り組みをとりまとめてくださっています。※嘘です。リーダーです。
そしてボスは県内のいろんな地域のブログやキャンペーンに出没して、治山の仕事を広めてくださっているのです。ありがたや~
しかし残念なことに、ボスはその努力がなかなか実らず時々しょんぼりしています。
なのでみなさん、当ブログやホームページをたくさん飛び回って、ちさんマンのがんばりを探しに行ってあげてください。
私もこれまで彼を知らなかったことは秘密にしといてください。
ボスの話はこれくらいにして、私がはじめて携わった治山の仕事についてお話しします。
ちさんマンの存在を知っている方にとっては耳にたこかと思いますが、治山の仕事は「災害が起きにくい、丈夫で健全な山(森林)をつくる」ことを目的にしています。
私の隣の席の先輩ちさんマンのお子さんは「やまのお医者さん」と言っていたそうです。
素晴らしすぎる表現なので、真似しようとおもいます。
そんな治山の取り組みの中で、最も基本的なものが、山の斜面をいろいろなもので覆う「山腹工」と沢の中に建てる「治山堰堤(えんてい)」、この2種類です。
※ダムの小さいもののことを「堰堤」と言います。
今回私は、「治山堰堤」を建設する工事の監督員を、4月から10月まで半年間担当しました。
10月のはじめにその工事がやっと完了したところです。
担当したのは長野市戸隠にある、平成29年に土砂崩れが起きた蔵ヶ川(ぞがかわ)という沢です。
災害発生直後
そもそも「治山堰堤」って何なんでしょう。
普通の「ダム」と何が違うんでしょうか。
私ははじめにそんな疑問を持ちました。
一般的な「ダム」のイメージって、水や土砂を「貯める・受け止める」だと思います。
でも、山奥に主戦場の治山堰堤にはもう一つの役割があるんです。
崩れた土砂や木が、沢に集まって流れ落ちることは想像に難くないと思います。
そして斜面が急であるほど、ものは転がりやすく、早くおちるのもイメージできると思います。
「治山ダム」は①沢を流れる土砂や木を「受け止める」だけでなく、それらがまわりとなじむことで、②沢の中のものが転がりにくいように、これ以上沢がえぐれないように「勾配をなだらかにする」ことが求められるのです。
力強さの中に繊細さも求められるんですね。難しい…。
着工直前
では監督員は何をするのでしょうか。
直接の工事は事業者の方々が行ってくださいます。
監督員は、工事が法律や技術書に定められている基準通り行われているか定期的に現場に足を運び確認します。
最初はそれすらままならないです。
今回は、確かな技術や知識・経験をもっている事業者の皆さんや、先輩ちさんマンに支えられながら完了しました。
完成後
しかし、大事なのはそれだけではないことに工事を終えてやっと気づきました。
治山工事をする場所は大概が山奥です。
自然を相手に計画通りに事がうまく進むなんてことはきっとほとんどありません。
監督員は、そんな不安定で日々変わる状況の全体像を把握しながら、適正で安全に工事が進められるように管理します。色々な可能性をいち早く察知し、事業者の方々と相談しながらスムーズかつ安全に工事できることを目指します。事件は現場で起きているんです。
それには、地域のこと、地質のこと、気候のこと、生物のこと、お金のこと、土木技術のこと、人のこと全部を深く、それも総合的に考えられることが必要です。
自然相手かとおもいきや、人相手の仕事でもあるんです。
これからも研鑽を積んで、いっぱしの”ちさんマン”になれるように頑張ります。
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