みなさまごきげんよう。林務課のw、そして造林緑化係S&Mです。
前回は、たしか6月だったでしょうか。
本庁林務部のM&Mさんたちといっしょに、飯綱中学校で環境問題に興味をもつ生徒さんたちに、森林整備・林業についての出前講座をさせていただきました。
なんと、そのときの授業が好評だったということで、生徒さんたちから
「飯綱町で林業の現場を見てみたい。実際に森林整備の作業をしてみたい。」
との要望を頂きました!ありがとうございます!!
筆者は、さっそく飯綱町で森林整備を行っている林業事業体、長野森林組合北部支所さん、宮澤木材産業株式会社さん、北信木材生産センター協同組合さん、に、中学生の希望を伝えてみました。
筆者的には、急な話だし、現場は厳しいですよね?というテンションだったのですが、すべての事業体さんが、二つ返事で「いいですよ!!」と快諾してくださいました。
「ぜひ、林業の現場を若い人たちに見てもらいたい!!」という気持ちを感じましたね。
本当にありがとうございます
今回は、北信木材生産センター協同組合さんの現場(霊仙寺湖すぐそばの桂山町有林)で実習をさせて頂くことになりました。
まずは、北信木材生産センター協同組合のT課長から、写真等を使って現在の林業の様子を説明していただきました。
できたてホヤホヤの(というか、今回のために開けていただいた)森林作業道を通って、現場へ移動します
今回伐採していただくカラマツのそばまで行って、この現場の作業の説明を聞きます
この現場は、カラマツが十分に育っているので、伐採して木材として利用し、有用な広葉樹を残すことで、観光地として魅力ある森にしていくための事業を進めています
北信木材生産センターのK理事が、チェーンソーで伐採する様子を離れた場所から見守ります。
受け口ができたところで、カラマツに近づいてT課長に説明してもらいました。
(受け口の切れ端が欲しいという生徒さんがいたので、お持ち帰りいただきました)
受け口によって伐倒方向を決めている、ということを確かめています
グラップル(という高性能林業機械)で立木をgrapple(つかむ)した状態で、K理事が追い口をいれていきます。
我々は、再び離れた場所から見守ります。
ある程度追い口が入ったところで、あとはグラップルで狙った方向へ押し倒していきます。
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今回は、特別にこのような丁寧な方法で、安全に伐採を見せていただきました。(※通常はチェーンソーだけで伐採します)
K理事は、カラマツが倒れていく方向が決まったら、途中でグラップルをうまく離しているのですが、身体の一部のように操っていて、感動ものでした。動画を撮ってYouTubeにアップすればよかった
切り株を見ながら、蝶番(ちょうつがい)の役目をする「ツル」を残して伐倒をコントロールしていることを教えてもらいました
職業柄?、年輪を数え始めるT課長と筆者
中学生のみなさんからは、「(細かい年輪を数えるのが)超大変そーww」との声が。
樹齢は70年~80年くらいでしょうか。
さあ、ここからは、中学生のみなさんの出番です。
伐採したカラマツを製品(木材)にするためのミッションは、枝払い
T課長から、「うまく枝払いをすることで、木材の価値が上がるんですよ~!」と言われて、みなさん超真剣にノコギリを動かしていました
枝はかなり固いので、みなさん苦戦していましたが、途中であきらめる人はいませんでしたね~
4mの材(市場に出す状態)にしてもらいました。この1本で約1㎥のボリュームがあります。
T課長からは、「3万円!!」の声が
もしかしたら「信州プレミアムカラマツ」に認定されるかもしれないとのことでした。
※信州プレミアムカラマツの条件:樹齢80年以上、長さ4〜6m、直径30cm以上、JAS基準適合1、2等級のカラマツ材
みなさん、森林をはじめとする環境に対する意識が高く、大変熱心に実習に取り組んでくれました
自分で伐った枝の切り口を見て「めっちゃきれい!」と言いながら、輪切りにして持ち帰った生徒さんもいました
林業は、危険を伴う作業が多かったり、体力が必要だったりという側面もありますが、現在は機械化も進んでいて、状況はかなり改善されています。
日本の豊かな自然の中で、森林整備を通して環境にも貢献する仕事。興味を持ってもらえたのではないでしょうか?
T課長、K理事、プロの技を見せていただき、ありがとうございました!!
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