2016.08.01 [ 林業総合センター ]
自分でも伐ってみて理解しよう~県有林担当者研修~
林業総合センター指導部です。
県土の8割を占める森林の中には、長野県が所有している8,700haほどの「県有林」があります。県有林は県の所有というだけでなく、「地域林業の経営に模範を示し、もって林業の振興発展に寄与する」ことを目的としています。
県有林は、地方事務所ごとに担当者を配置して実際の管理を行っていますので、こうした職員に対する技術研修も重要となります。
そこで今年度は、県有林担当者が実務に必要な技術を磨くため、今年度施業を予定している県有林において、樹木の伐採や材木の評価を実際に体験し、その検証を行う研修会を、1泊2日で実施しました。
林業技術の基本は、木を切ることから。普段の業務ではチェーンソーに触れる機会が少ない職員も多いのですが、人に話をする場合にはまず自分で体験しておくことが大切です。
このため研修の最初は、上の写真のように、職員自らチェーンソーを握り、実際に立木を伐ること。ただし、ただ伐るだけでは、研修になりませんので、実際の伐採作業にかかった時間を計り、自分たちの生産性も検証しました。
今回は、54年生のカラマツ林で伐採作業を行ったのですが、実際に伐採してみると、上の写真のように根元の中心部が腐朽している個体が発見されました。
これは、カラマツ腐心病という病気ですが、木の中心部が腐っていると立木の価値を下げてしまうため、大きな問題になることがありますので、今回は腐朽した状況を詳しく調べてみました。
カラマツ腐心病は、外部から腐朽菌が木材の内部に進入して発生します、一番困ったことは、外から見てもなかなかわからないこと。このため、今回は森を歩いてこうした現状を確認しました。
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