信州森林づくり応援ネットワーク

あなたにちょうどいい森林との付き合い方を探す場所、それが「信州・森林づくり応援ネットワーク」です。楽しみ方を発見すれば、森林との距離はグッと縮まりますよ。信州には、森や山などの自然に魅了されている多くの人がいます。そんな人々が、きっかけのほしいあなた、つながりを求めているあなた、スキルアップしてみたいあなたをご案内します。信州の木を使った取組の話題もありますよ。

クマとの知恵くらべ

林業総合センター 育林部のぶらた森です。

山を歩いていると、大きく育ったスギやヒノキの大木が、点々と枯れてしまっている事例を見かけます。
森に入って、その木を観ると、皮が大きく剥がされて、見るも無残。

中には、全周がむかれてしまったものも。

実はこれ、ツキノワグマの仕業です。
クマが本当にこんなことをしているの?と思われる方もいるかと思いますが・・・、
赤外線カメラに証拠が!

動画で確認すると、
スギの木の皮に手をかけてから、完全に剥ぎ終わるまでなんと「6秒!」

皮を剥かれたスギは、60年間育ててきた木でしたので、60年間の努力が、たった6秒で失われてしまったのです。

この動画は、長野県の北にある豪雪地帯の栄村秋山郷で撮影したものです。
秋山郷には、マタギと呼ばれる狩猟のプロが住んでおり、ベテランのマタギさんに話を聴くと、「この場所はクマの通り道だからどうしてもやられてしまう」とのこと。
だからといって、せっかく植えたスギが被害を受けるのは避けたい。

そこで、薬剤メーカーの協力を得て、クマが嫌がる効果があるのではと開発中の薬を、クマの被害を受けているスギ林に塗る試験を行うことにしました。

開発中の薬は、白い乳液のようなモノ。
手袋をした手に薬を取って、

被害を受けては困る木の根元に塗りつけていきます。

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