2016.06.13 [ 林業総合センター ]
52年の時を経て新しい世代へ引き継がれたカラマツ
昭和55年に撮影された写真をみると、左側に囲まれたお手播きの地に4本の樹木が大切に残されているのがわかります。
その後、昭和63年に林業指導所が塩尻市宗賀から市内片丘に移転することになったため、昭和62年に現在の場所に移植し、昭和63年からは林業総合センターと名前を変えて、お手播きのカラマツとアカマツはその後も引き続き管理をしてきました。
上の写真は、林業総合センターが開所する直前の昭和63年2月に撮影されたものですが、写真の左端に移植したアカマツとカラマツが支柱で養生されている姿がわかります。
そして、平成28年6月5日、52年ぶりに長野県で開催された全国植樹祭で、昭和天皇がお手播きされた種子から育ったカラマツより採取した種子が、天皇陛下の手により、再びお手播きをされることになったのです。
なお今回紹介している写真は、いずれも当センターの当時の職員が撮影し、記録としていたものです。
こうした写真は、今回の全国植樹祭に合わせて、古い資料を整理するなかで見つかったものもあり、資料整理の重要性を改めて感じています。
古い資料を整理して何になるのか?と思われるかもしれませんが、生育期間の長い樹木を相手にする森林・林業の世界では、長期間にわたるデータを整理することで初めてわかることもあります。
平成28年6月21日に開催される林業総合センター研究成果発表会では36年間の調査結果を整理した「マツタケの発生と気象条件の変化」と題する研究成果もご報告いたします。
興味のある方は是非お越しいただければ幸いです。
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