信州森林づくり応援ネットワーク

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森と木の家をつなぐ見学会その3「製材所」

森と木の家をつなぐ見学会 その2「間伐現場編」はこちら


レポーター:ぴあん

前回は、実際に山へ入って木の伐採を見学した様子をレポートしました。

そしてクイズも出しました(笑)

「植林→下草がり→間伐・枝打ち→伐採→製材

  

このサイクルは、1サイクルするのに何年かかると思いますか?」

という問題でしたが、みなさんはどのくらいだと思いましたか?

・・・・・・

答えは。

なんと、60年〜80年!だそうです。

ということは、一度伐った木を使って家を建てたら、次に木を伐って使えるまでに60〜80年かかるということです。

一代でワンサイクルがやっとということになるのですね。

長いな・・・・・・というのが、正直な感想でした。

ちなみに、今回入らせていただいた山は、町有林で36年前に植えられたカラマツ林だそうです。

36才か………

木の成長は人間と同じくらいのスピードなのだな…

そんな思いをもちながら、この伐採された木が次に行く場所へ私たちも移動ですっ!

木が運ばれるのは、製材所。ここには、山から運ばれた木がたくさん積まれていました。

まずは、皮むき機で皮をむきます。

この時点での含水率(木が含んでいる水分量の目安)は、100%に近いそうです。

次に製材機で決められた寸法に加工します。

皮をむいた丸太から最良の方法で採材すると、元の丸太の約4割が製品(材木)として加工されます。

工場内の大きな機械が自動で、材木にしていくのです。

一面ずつカットしては、ゴロンと転がし、次の面をカットする。

初めて見ましたが、長い丸太がこうして四角い材木になっていく姿は驚きでした!

次に乾燥機で乾燥させます。

水分の多い木材は、ネジレや曲がりなどをなくすために、乾燥機で含水率を下げます。

一度水をかけ、「木」そのものを沸騰させるようにして乾燥させていくそうです。

その工程は120度で25時間かけてゆっくりと進め、その後少しずつ温度を下げながらさらに1時間かけて仕上げていきます。

カラマツなどは、表面のヤニも取り除きます。

そして、いよいよ最後の工程。

4面プレーナーという機械で、なんと4面同時に電動でカンナをかけます。

カンナをかけることで、寸法を整えていくそうです。

この時点で、含水率は約15〜20%まで下がっています。

このような、様々な工程を経て材木として出荷されるわけです。

いや〜〜手間がかかるものなのですね!

そうそう!

    

皮むきの際に出る木の皮、製材機で裁断した時の端材、
4面プレーナーでカンナをかけた時のノコ屑。
これらは一体どうなると思いますか?

実は、これらの木屑はバイオマス燃料として利用されています。

木屑炊きボイラーとして乾燥機の熱源になっているのです!

すごい!無駄なし!!

実際に山から伐り出された木が
こうして材木となっていく過程でも無駄なく利用されているなんて、ビックリです!!

さて、驚きがいっぱいの製材所を後にして…

材木の行方を追い、県産材で建てられたお家の見学に行きます!

どんなお宅なのか、とっても楽しみです♪♪

つづく…

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