松本地域振興局林務課のAです。今回は管内の治山工事(山腹工事)について紹介します。
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山腹(さんぷく)とは、山頂とふもととの中間のことを言います。
工事は、表土風化の進行や崩壊地の拡大を阻止して、土砂の流出を防ぐことを目的に行います。
松本市向山では、山腹斜面の風化が進行し、落石や倒木が確認されました。
林内に入ると表土の風化が進行し、土砂の流出が進んでいることがわかります。
このまま、土砂が流出すれば、多くの木が倒れてしまう可能性もあります。
出来るだけ木を残して、対策を行いたいということで、
今回は、生えている木を伐らずに活かす樹木を保全した斜面安定工法(地山補強土工法)により、斜面の安定を図ります。
まずは、ロックボルトの削孔位置を決めます。段取り八分と言いますが、最適な配置を決める重要な工程です。
地表の植生が乏しく、降雨により土砂が侵食されやすいものと思われます。
次に削岩機により削孔します。
ロープ足場を使いながらの作業となるため、技量が求められる大変な作業です。
次に鋼材を挿入して、セメントミルクを注入します。
最後に部材を取り付けます。
また、斜面の上部については、地形が急峻で露岩していることから、コンクリート吹付工により安定を図りました。
今回の工事により斜面が安定することにより、今後、地表植生の回復されます。
また、落石の発生源についても、吹付工により固定することが出来ました。
1年を超える工事となりましたが、地元の方々、受注業者さんのご協力により、無事工事が完了する見込みです。(令和6年3月中旬しゅん工予定)
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