2013.01.18 [ 自然・山・花 ]
巨樹・古木を訪ねて ~アカマツの巨木~
林務課の巨木マニアCです。
上伊那の巨樹・古木を紹介するブログの第7弾は、新年ということもあり、上伊那地域にあるアカマツの巨木をご紹介します。
なぜ新年でアカマツなのか?…そう、松(アカマツ)はめでたい木だからです。「松竹梅」で知られるように縁起が良い木として正月のお飾りには欠かせません。寒い冬も常緑で丈夫であることから「不老長寿」を願う縁起物として古くから親しまれているのです
まずご紹介するのは、伊那市富県(とみがた)の上新山地籍にある「久保田のアカマツ」。ゴルフ場の脇にあるこの巨木は推定樹齢400年以上で、昭和47年に市の天然記念物に指定されています。幹周4.5m。巨大な枝や根が力強く張っていることが見てとれ、別名「根上がりの松」とも呼ばれています。
古くから地元の皆さんに大切にされてきた木ですが、会いに行こうと出かけても道が少しわかりにくく、なかなかすんなりと会うことができません…。でも、そんなところが巨木マニアの探究心をくすぐります。地元の方に道を教えてもらい、たどり着いた時には、堂々とした木に「よく来たな」と歓迎されたような気持ちになりました
さて、次に紹介するのは、以前に「森林づくりブログ」でも紹介したことのある伊那市長谷の「カラカサ松」です。
こちらのアカマツは樹形の良さが魅力。鹿嶺高原へ向かう車道の途中から少し左に入ったカラマツ林にあるのですが、存在感たっぷりで見る者を圧倒します。推定樹齢400年。幹周5.5m。巨大な「盆栽」のようでもあり一見の価値ありです
3番目に紹介するのは、駒ヶ根市の戸倉山登山道にある「馬止の松」。戸倉山は、駒ヶ根市と伊那市(長谷)の境にある1,681mの眺望の良い山で、ワンデイハイクの登山者にも人気の山です。伊那市方面から見た姿が富士山に似ていることから「伊那富士」とも呼ばれています。この山の駒ヶ根側の登山道(キャンプ場コース)に「馬止の松」はあります。びっくりするような大木ではありませんが、その昔、地元の人達が馬を連れて柴刈りの仕事で山に来た際、ここに馬を繋ぎ止めていたそうで、それが名前の由来になっています。登山を楽しみながら古木にも出会い、地元の歴史を感じることができます。
戸倉山頂上付近からの中央アルプスの眺望
上伊那地域にはアカマツが多く、当地域の森林を構成する樹種の中ではカラマツに次いで2番目の面積を誇ります。このため、紹介した他にも多くのアカマツの巨樹・古木があります。他の木にも出会い次第、また紹介させていただきます。
【久保田のアカマツ】
【カラカサ松】
【馬止の松】
※これまでの「巨樹・古木を訪ねて」は以下のURLでどうぞ。
①権現山のダケカンバ(伊那市)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/564.html
②経ヶ岳山麓の巨木(伊那市・南箕輪村)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/553.html
③長野県で最も太いサワラ(伊那市)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/533.html
④長岡八幡宮のハリギリ(箕輪町)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/519.html
⑤信大農学部のユリノキ並木(南箕輪村)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/504.html
⑥ケヤキの巨木(箕輪町・伊那市)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/473.html
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