2012.12.13 [ 自然・山・花 ]
巨樹・古木を訪ねて ~ケヤキの巨木~
林務課の巨木マニアCです。
上伊那の巨樹・古木を紹介するブログの第6弾は、上伊那地域にあるケヤキの巨木2本をご紹介します。ケヤキといえば、無垢板材や大黒柱等の特別な柱に使われるなど馴染みのある樹木ですが、長野県はケヤキの生育に適しているらしく、「巨木といえばケヤキ」と言っても良いくらい、たくさんの巨木が存在します。
まずご紹介するのは、箕輪町木下にあるケヤキの巨木。「木下のケヤキ」と呼ばれ地元の皆さんから親しまれているこの木は、芝宮という神社の御神木なのですが、現在、木下北保育園の園庭の一部となっています。遠くからその存在をうかがうことができるほど立派な木ですが、集落の中にあり、車で行けば「どう行けば会えるのかな?」と思うような場所です。でも、その場に着けば、樹形の良さ、枝ぶりの良さに圧倒されます。某CM「この~きなんのき」の歌を口ずさみたくなるほど大きな木陰を作っており、元気一杯に園庭で遊ぶ園児たちをやさしく見守っている感じです。
目通り幹周は約13m、樹高は約20m。樹齢は推定で1,000年。昭和40年に県天然記念物に指定されています。近くから見上げると、生き抜いてきた年月を感じさせる幹のコブが迫っています。「オーラの強い有名人」に会った時のような感じを受けるとともに、樹下の園児たちを受け入れる懐の深さのようなものも感じました。
さて次は、伊那市の方へと足を運んでみましょう。
ご紹介するのは、伊那市山寺にある白山社八幡社合殿のケヤキの巨木です。神社は伊那北高校の野球グラウンド東側(段丘下)に位置し、「やきもち踊り」(氏子さん達が踊りを踊った後、境内から猛ダッシュして立ち去る姿で有名)などで知られる神社です。
境内に入ってみると…。いらっしゃいました。大きなケヤキの親方です。雷や台風の傷跡か、相当の治療が施されている部分もありますが、樹勢は衰えていません。
目通り幹周約10m、樹高約22m、推定樹齢800年の巨木で、平成12年に伊那市の天然記念物に指定されています。やはり地域の皆さんの御神木、その風格は堂々たるもの。250年間も行われてきた「やきもち踊り」も、この木とともに歴史を刻んできたんですね。
伊那北高校野球部の金属バットの打球音が聞こえます。部員達は夏の大会前に、この神社で必勝祈願をするとのこと。今年の夏は16年ぶりの県大会ベスト8でしたね。いつの日か近いうちに、このケヤキの神様に「甲子園出場」の報告ができればいいですね。
【木下のケヤキ】
【白山社八幡社合殿のケヤキ】
※これまでの「巨樹・古木を訪ねて」は以下のURLでどうぞ。
①権現山のダケカンバ(伊那市)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/564.html
②経ヶ岳山麓の巨木(伊那市・南箕輪村)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/553.html
③長野県で最も太いサワラ(伊那市)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/533.html
④長岡八幡宮のハリギリ(箕輪町)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/519.html
⑤信大農学部のユリノキ並木(南箕輪村)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/nature/504.html
※過去の魅力発信ブログにおける上伊那の巨木コメント記事は以下のURLでどうぞ。
◆「森林(もり)の里親になりませんか?(中川村 陣馬形)(陣馬形山のブナの巨木写真あり)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/local_office/587.html
◆アカマツの巨木をご紹介~伊那市長谷「溝口のカラカサ松」~
https://blog.nagano-ken.jp/mori/kamiina_forest/823.html
◆大御食神社(駒ヶ根市)(境内の御蔭杉の記事あり)
https://blog.nagano-ken.jp/kamiina/life/555.html
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