先月11月15日、長野県も狩猟解禁となり、ハンターの方々が活躍する季節が到来しました。
狩猟と聞くと銃での狩りを思い浮かべがちですが、地味ながら有害鳥獣の狩猟(駆除)で重要な役割を担っているのが「くくり罠」。
今回は、そんなくくり罠の発明・製作で
平成24年度関東地方発明表彰の長野県発明協会会長賞を受賞した長野市大岡の北澤行雄さんの「北澤式くくり罠」をご紹介しましょう。
その前に、「くくり罠」について簡単に説明しておきましょう。
けものが仕掛けを踏んだ拍子に縄が足にくくりついて、木に吊り下げられる様子などを映画などで見たことありませんか?あれがまさにくくり罠。
現代版のくくり罠は縄がワイヤになり、おもりではなくスプリングの力で締めるという方式になっています。
では、北澤式くくり罠は何処がスゴイのかをご説明しましょう。
最新式は「スリム・スーパーエイト」という製品なのですが、
まずは長野県発明協会会長賞を受賞した「ダブルキック・スーパーセブン」の方から。
この製品のポイントは、なんといっても「捕獲成功率」に尽きます。
基本くくり罠はワイヤが獲物の足にくくり付くのですが、足のどの位置を捉えるかによって、獲物が離脱する確率が大きく変わるんです。
従来の罠では、鹿などのつま先(足首のように見える部分)をくくっていたのですが、ダブルキック・スーパーセブンなら鹿の踵(膝のように見える部分)の部分をくくることができ、獲物の離脱率を大幅に減少させることに成功しました。
その理由は、製品名にもなっている「ダブルキック方式(特許取得)」。
ワイヤを二つの金具が水平に跳ね上げる仕組みでくくれる位置が格段に高くなりました。(写真下)
また、同じく特許取得している「締め付け緩め止め金具」は
緩まないだけでなく解きやすいという優れものになっています。
(この製品は平成23年度「信州ベンチャー企業優先発注事業」新分野開拓企業・新商品にも認定されています)
続いて最新式の「スリム・スーパーエイト」についてご紹介しましょう。
この製品は、「使いやすくて安全」というのが一番のポイントです。
安全装置が大きくよりしっかりしたものになり、付け忘れたり何かのショックで外れたりする可能性が低くなり、安全性がさらに向上。現場への携行も楽になりました。
(写真の十文字の部分が安全装置です)
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