ほっと9(ナイン)ながの 長野で働くスタッフが、長野地域の9つ(ナイン)の市町村の「ホット」な魅力をご紹介!(長野市、須坂市、千曲市、坂城町、小布施町、高山村、信濃町、飯綱町、小川村) 私たちの日々の仕事の話、「ほっと」一息つける癒しの裏話、きっと役に立つ暮らしの豆知識、おすすめ絶品グルメ…などなど、ここでしか出会えない”ながの”のすがたをお見逃しなく!(旧「ほっとスタッフブログながの」)

ほっと9(ナイン)ながの

長野で働くスタッフが、長野地域の9つ(ナイン)の市町村の「ホット」な魅力をご紹介!(長野市、須坂市、千曲市、坂城町、小布施町、高山村、信濃町、飯綱町、小川村) 私たちの日々の仕事の話、「ほっと」一息つける癒しの裏話、きっと役に立つ暮らしの豆知識、おすすめ絶品グルメ…などなど、ここでしか出会えない”ながの”のすがたをお見逃しなく!(旧「ほっとスタッフブログながの」)

しあわせ信州 > 長野県魅力発信ブログ > ほっと9(ナイン)ながの > 長野地域の【農業】 > 【このひと】ワイン醸造に情熱=浅川葡萄農園の宋さん=

【このひと】ワイン醸造に情熱=浅川葡萄農園の宋さん=

\商工観光課(たいぞう)より、長野地域で奮闘する方をご紹介します/

長野市浅川地区で「浅川葡萄農園」を経営し、ワイン用ブドウの栽培やワイン醸造に取り組む宋裕光(そう・ひろみつ)さん。

浅川ダムの西、約1.5ヘクタールの畑で、丹精込めてブドウを育てています。

長野市でブドウ栽培を始めたきっかけや、ワイン造りにかける思いを伺いました。

🍇            🍇            🍇            🍇

東京でソムリエとして働く中、「自分のワインを造りたい」との思いを強くした宋さん。

ブドウ栽培やワイン醸造を学ぼうと、2009年から3年間、海外のワイン生産国を周りました。

このうちオーストラリアでは1年間、家族経営のワイナリーに滞在。

ブドウ畑で作業する日々は充実しており、自給自足に近い生活を送る一家の姿に、「なんて魅力的な生活なのだろう」と心を打たれました

帰国後、「ワイン造りに人生をかける場所」(宋さん)となる移住先探しを開始。気候や土壌など詳細を調べた結果、長野県北部など数か所を最終候補としました。

そんな折、18年夏、「ワイン用ブドウ畑の開墾と栽培」を任務とする長野市の地域おこし協力隊の募集が目に留まりました。

募集締切が1週間後だったことから、急いで書類を整えて提出。同年秋に長野市の地域おこし協力隊に着任し、ブドウの栽培を開始しました。

 

ブドウの栽培地は、浅川ダム建設時に出た土砂で埋め立てた土地。

土に有機物を入れ込む大掛かりな土壌改良を行った後、19年5月に2万本の苗木を植樹しました。

同年10月に台風19号が発生し千曲川が氾濫。市からの「災害で市内に堆積した土砂のうち、良質な土を畑の一部に入れてはどうか」との提案を受け入れ、一度植えた苗を全て掘り起こして市内の別の畑に仮植えし、災害土を運び入れた後、20年5月に苗の植え直しを行いました。

宋さんのブドウ畑

現在、ブドウ栽培は欧州系の品種から有機栽培向けの品種に移行中。

4年以上かけて40品種を試験栽培し、病気に強い日本生まれの交配品種2品種を選定して、植え替えを行いました。今年からそれらのブドウが実を付ける予定です。

 

ワイン用ブドウとして世界で主流に栽培されているのは欧州系の品種ですが、乾燥した気候に適しているため、湿度の高い日本では栽培が難しく農薬が必須。

日本の気候に合わない植物を栽培することの苦労から「本来楽しいはずのブドウ栽培が、肉体的、精神的につらくなった」と、栽培を始めた当時を振り返ります。

そのうえで、目指すブドウ栽培について、「農薬や殺虫剤、除草剤などを使う現代的な農法の方が確実に収穫できるが、環境に負荷をかけ、虫や微生物を殺す農業はしたくない。この浅川の自然の中で、元々あるものをなるべく傷つけずに、自分が愛情をもって育てたブドウで造るワインなら心から満足できる」と語ります。

ブドウ栽培などについて語る宋さん

 

目指すワイン造りの特徴は、①ブドウの有機栽培、②野生酵母による発酵、③ろ過をしない、④酸化防止剤無添加もしくは極少量添加、の4点。

野生酵母は発酵の過程が予測しづらく、安定した品質を保つのが難しいですが、ブドウ畑の土壌や気候といった環境が酵母に影響を与えるため、その土地ならではの風味を生み出します。

一方、世界で流通している培養酵母は、確実に発酵し安定した品質のワインを造ることができます。

「野生酵母による醸造は失敗のリスクが高いが、香り、味わいに複雑さが出る。さらに、その土地の唯一無二の味になる」と、野生酵母によるワイン造りの醍醐味(だいごみ)を語られていました。

ろ過については、「ろ過するとワインの透明度が増し、きれいな外観になるが、繊細なうま味まで取り除いてしまう。自分は不純物を沈殿させただけの、完全透明になりきっていない液体の味わいが好き」とのこと。

「ワインは、ブドウを発酵させればよいので、誰でも作れる。簡単であるがゆえに、育った環境や原料の品質、個性が映し出され、作った人が畑にどのくらい手塩をかけたかが分かる。自分の造るワインに、この畑を映し出したい」。

 

これまで醸造は東信地区のワイナリーに委託していましたが、昨年、浅川地区にある築200年の土蔵を改修してワイナリーを設立し、自前での醸造が可能になりました。

「今年は2品種が初めて実を付けるので楽しみ」と笑顔を見せる宋さん。今後について「いずれ自分のワインを流通させ、浅川地区の人たちを喜ばせたいし、プロからも評価されたい。これからも試行錯誤とトライアンドエラーを続ける」と語りました。

 

宋さんよりお知らせ
浅川葡萄農園では、応援サポーターを募集しております。
① 3万円(3年間)、② 5万円(5年間)、③ 10万円(5年間)
各相当額のワイン/シードルを期間内に分けて毎年お届けいたします。
例①:1万円相当のワイン/シードル(3本ほど)を3年間毎年お届け。

特典といたしまして、①送料無料、②圃場/醸造所ご案内(通常、一般非公開としています)、③発売/イベント告知、をさせていただきます。
初回のお届けは2025年12月を予定しております。自身が初めて醸した24年産を中心にお届け予定です。

お申込みは、公式LINEにて承っております(詳細を追ってご連絡いたします)。
思い描くワインを必ず造り、皆様にお届けします。
皆様の温かいご支援を、心よりお願い申し上げます。

公式LINE  QRコード

畑のブドウの実

このブログのトップへ

このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら

長野地域振興局 総務管理課
TEL:026-234-9500
FAX:026-234-9504