2020.07.07 [ 林務課 ]
「山地災害」に備えましょう!②
こんにちは! 松本地域振興局林務課です。
暑い日が多くなってきたと同時に梅雨の影響により雨が降る日が多くなって少し生活しづらい状況になってきましたね。
気象庁では、6月~8月までの天候の見通しを発表しており、東日本は、平年より気温は高く、降水量は平年並みとの見込みだそうです⤵⤵(。´Д⊂)
あくまで予報ですが、まだまだ、暑い日、雨の降る日が続きそうで、今年も、この季節がやってきたなぁと感じているところです。
さて、この季節になると一番心配されるのが災害です。
毎年、何もなければと思うところですが、残念ながら各地で災害のニュースを耳にします。
単に災害と言っても、風水害、地震、火山など様々な種類がありますが、皆さんは、「山地災害」という言葉を聞いたことはありますか?
よくニュースで見る浸水等の災害は、比較的市街地などが多いですが、「山地災害」とは、山地が起因して発生する、山崩れ、土石流、地すべり等を言います。
市街地から比較的離れた山林付近で起きることが多い傾向にあり、大々的に取り上げられることがあまりないため、一般的に知られていないところで起きている山地災害は数多くあります。
規模の大小はありますが、令和元年では、県内(民有林)で102箇所もの山地災害が発生しました。
特に、長野県は、約8割を森林が占めていますので、山地災害のリスクは、より高い状況にあります。
長野県民有林の山地災害発生状況(長野県HP抜粋)
山地災害においても、場所によっては、市街地同様に人家や道路などといった生命、財産、生活が存在しますので、これらの保全はとても重要になります。
林務課では、そんな山地災害の未然防止と災害が起きた時の復旧工事を進めています。
ここで、完了した工事をご紹介します。
場所は、松本市五常の落水地区です。
ここは、平成29年10月の台風21号(最大日雨量142㎜)の後に到来した台風22号(最大日雨量40㎜)により山腹崩壊(延長約100m、幅約45m)が発生しました。
これにより、下部の県道が被災、また河川が土砂で一部閉塞し、さらに、上部の長野自動車道への拡大崩壊が心配されたため、高速道路や県道などの関係機関と連携し復旧工事を実施しました。
工事完了後は、高速道路、県道、河川、集落の安全を確保できました!
しかし、工事中も降雨の影響により、拡大崩壊が発生するなどし、慎重に工事を進める必要がありました。
一般的に地中にしみ込んだ雨が抜けきらない状態で雨が降ると地中の水分量が蓄積していき、地盤が緩んでしまい、結果として、少ない雨でも災害が発生したり悪化することもあります。
皆さんも、雨が止んだからと油断せず、今後の予報等に注意し行動するよう心がけましょう!
次回は、毎年多くの被害をもたらす台風に関する情報と、情報収集の際に役立つツールを簡単ですがご紹介したいと思います。
少しマニアックな話も入ってきますので、興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいm(__)m
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