コンニチハ。お掃除ロボットを追いかけて、ぶつかる寸前でイスを持ち上げてあげる商工観光課AIです(ふう~)。
管内の伝統的工芸品やクラフト産業を不定期に紹介するシリーズ第2弾は「松本箒(ほうき)」です。
▲第1弾はコチラです。
松本箒を生業としている唯一の工房「米澤ほうき工房」におじゃまして、米澤資修(もとなお)さんにお話をうかがいました。
▲お忙しい中、箒を作りながら熱心にお話しいただいた米澤さん
(AI)江戸時代から続いている「松本箒」の特徴は何ですか?
(米澤さん)全国には、南部箒(岩手県)や中津箒(神奈川県)など箒の産地はいくつかありますが、産地によって一番違うのは編み方です。松本箒は、穂の元の部分を4つに束ねて編む「四つ玉」が特徴となっています。
▲穂の編み元を4つに束ねる「4つ玉」が特徴です。
(AI)箒の原料もご自身で栽培されているそうですね。
(米澤さん)箒の穂の原料は「ホウキモロコシ」というイネ科の植物で、工房のすぐ前の畑で栽培しています。雑草やアブラムシの駆除から、収穫、乾燥、来年用の種取りなど、一年中手がかかります。
ただ、自ら栽培するからこそ、自分で表現したい穂の硬さや色を出すことができています。
▲秋収穫用のホウキモロコシ(背丈50cm程度)(収穫時には2mぐらいまで成長するそうです。)
▲ 来年用の種を天日乾燥しています。
▲収穫した穂を屋内で長時間かけて乾燥させています。
(AI)米澤さんの箒は、人気があってなかなか手に入らないと聞いていますが。
(米澤さん)長い方で5年ぐらい待っていただいています。ですので、現在予約は受けていません。
首都圏などで行われる実演販売会には出ていますので、そこではお買い求めいただけます。実演販売会は、お客さんと直接お話できるので、次の作品作りの参考になります。
▲お客様の要望から卓上用の小さな箒も制作しています。
▲最近の住宅事情を考慮して、狭いところを掃除しやすい細身の箒もあります。
(AI)年々掃除機が進化していますので、箒の出番は少なくなっているのではないですか?
(米澤さん)いえいえ、そうでもありません。アパートなどでは、掃除機の音が気になっている方が結構いらっしゃいます。また、災害時などは、停電で電気は使えないし、ガラスが飛び散ったら片付けなきゃならないので箒は必需品です。
お勧めの掃除は、梁や桟にたまった埃を箒でサッと落とし、部屋の角をササッと箒で掻き出しておいてから、お掃除ロボットにおまかせ、というやり方です。箒とお掃除ロボットはとても相性がいいんです。
(AI)お忙しい中、お話を聞かせていただきありがとうございました。
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インタビューのあと、実際に米澤さんの箒で床を掃かせていただきました。動き出しはしなやかに穂が曲がり、塵をしっかり掴みます。そのまま横移動させると塵を微塵も逃さず連れていき、箒を止めると塵は観念したように大人しく待っています。
これなら、毎日の掃除が楽しくなること請け合いです!
米澤さんの箒は、使い方によっては何十年も機能が落ちないそうです。また、いつでも修理をしていただけるそうなので、一生にこれ一本、って感じです。
▲左側の箒は40年使っているそうです。穂先は少し短くなりましたが、機能は変わっていません。
なお、今回は、あえて工房の場所や連絡先などを表示しません。直接工房を訪問されても、そこで箒は購入できませんのでご理解をお願いします。
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