信州森林づくり応援ネットワーク

あなたにちょうどいい森林との付き合い方を探す場所、それが「信州・森林づくり応援ネットワーク」です。楽しみ方を発見すれば、森林との距離はグッと縮まりますよ。信州には、森や山などの自然に魅了されている多くの人がいます。そんな人々が、きっかけのほしいあなた、つながりを求めているあなた、スキルアップしてみたいあなたをご案内します。信州の木を使った取組の話題もありますよ。

チェーンソー選びのヒント

長野県林業総合センター指導部です。

林業に従事する皆さんにとって、チェーンソーはもっとも身近で重要な機械ですが、事故も多いため、当センターでも森林所有者や林業従事者を対象とした労働安全衛生法に基づく特別教育として3日間の講習を実施しています。

bassai
 

 

 

 

 

当所の講習では、写真のように実際に立木を伐採する実習も行っていますが、こうした作業を行っている中で、参加者からどのようにチェーンソーを選んだらよいのかと聞かれることが良くあります。

同じメーカーのチェーンソーであっても、刃が回転するバーの長さや排気量は様々です。当センター指導部でも、様々な研修に用いるために、下にあるように大きさが異なるチェーンソーを保有しています。

kishu
 

 

 

 

 

 

 

 

そこで、排気量の異なるチェーンソーを使って、どのような木を伐るときにどのようなチェーンソーを使えばよいかを試してみました。

この結果は、平成28年度の研究成果発表会の席で紹介しましたが、この内容を6月末に開講した伐木造材の特別教育でも参加者にお話させていただきました。

kougi
 

 

 

 

 

 

上の講義では、チェーンソー選びのポイントとして、機種ごとに振動の大きさが違うものの、排気量の大きさと振動の大きさは必ずしも比例しないことを説明しました。

一方現地での実習では、研究成果発表会で紹介した、伐る木の大きさによって伐採時間が大きく異なることを、実際の作業の中で紹介しました。

48graph
 

 

 

 

 

上のグラフは、実際に林業総合センターにあるチェーンソーで木を切る試験を行った結果ですが、間伐作業を想定した24cmの材(図の青丸)を切るときは、もっとも小さな27ccのチェーンソーを除けば、どのチェーンソーでもほぼ同じ時間で切ることができました。

ところが、主伐を想定した45cmの材(図の赤丸)を切るときは、50cc以上の大きなチェーンソーであれば、早く切ることができましたが、45ccクラスのチェーンソーだと54ccのチェーンソーに比べて20%程度多くの時間がかかり、40cc以下のチェーンソーになると、54ccのチェーンソーの3倍近い時間がかかりました。

とはいえ、大型のチェーンソーは小型のチェーンソーに比べて、一般的に刃が回転するバーの長さが長いので、バーの長さによる影響が大きいのではないかとの意見もあるかと思います。確かに下の写真のように、大型の機種と小型の機種ではバーの長さには違いがあります。

bar
 

 

 

 

そこで、排気量46ccの同一機種を使い、メーカーが指定している標準的な長さのバー(43cm)と短いバー(30cm)の2種類で、30cmの材を切断してみました。

bargraph
 

 

 

 

 

標準的な43cmのバーで、30cmの木材を伐採したときには、7秒程度で切断できましたが、バーの長さをいっぱいに使う必要がある30cmのバーだと、早くても14秒台と倍以上の時間がかかっていました。

これは、バーの長さいっぱいで木を切る場合は、バーの先端にある円形の部分まで使って木を切ることになりますが、この部分で木を切ると木材に対する抵抗が大きくなると考えられます。

実際に、チェーンソーのバーの長さと伐採する木のサイズの関係を見ると、バーの長さの80%以下(40cmのバーだと30cm程度まで)で伐採することが効率のよい作業になるようです。

チェーンソーは、刃が回転するバーの長さの2倍まで伐れることにはなっていますが、小さなチェーンソーで太い木を伐採すると、どうしても円形部分までを使って伐採することになるため、伐採時間が長くなってしまいます。

こうしたことから見ても、大きな木を伐るときは、木の大きさにあったチェーンソーを使うべきだと思います。

また、チェーンソーに慣れない人の中には、力を入れてチェーンソーを押し付ける人がみられます。押し付けて伐ると何がいけないのかを調べるため、チェーンソーに4kgの重りをぶら下げて実験してみました。

その結果、排気量が小さい小型のチェーンソーでは、材を切っている最中にチェーンソーの刃が止まり、切断時間が伸びてしまうことがありました。

omori
 

 

 

 

 

 

 

 

材を切る時間で見ると、押し付けた状態とそのまま切る場合では明確な違いはありませんでしたが、もし実際に立木を伐っている途中で、チェーンソーの刃が止まってしまうと、伐採作業を行う上での不安材料になってしまいます。

チェーンソーを押し付けて伐ると、排気量が小さなチェーンソーの場合は止まってしまうことがあるというのも、気をつけて欲しいポイントといえます。

実際に、これからチェーンソーを選ぶ場合は、自分が伐採する森林の様子を見ていただき、伐採する木の大きさよりも少し長いバーを付けた排気量にも余裕があるチェーンソーを選ぶことが大切です。

 

〈本件に関するお問い合わせ先〉

長野県林業総合センター指導部

TEL:0263-52-0600

FAX:0263-51-1311

メール:ringyosogo@pref.nagano.lg.jp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LINEで送る

このブログのトップへ

CLOSE