2015.09.16 [ その他 ]
伐木造材講習を実施しています
林業総合センター指導部です。
大きな木を伐採する際に使用するチェーンソーは、林業において極めて重要な機械の一つですが、チェーンソー作業での事故は、林業における労働災害の6割を占めるなど最も危険な作業となっています。
林業に従事していただいている皆様が、安全にチェーンソー作業を行って頂くことを目的として、3日間の研修を開催しています。
この8月には、今年3回目の研修が開講され、県下各地から30名が集まりました。
チェーンソーによる伐木造材作業で最も大切なのは、安全でかつ思った方向に木を伐る事に他なりません。そのため、この講習では、チェーンソーでの伐木造材作業を行う際に気をつけるべき事項については、繰り返し説明しながら、受講者の皆さんに安全な作業を意識づけるようにしています。講師の話だけではわかりにくいこともあるので、ビデオも使いながら、機械に触らず、まずは知識として安全な作業の基本を身に着けて頂きます。
教科書やビデオを使った説明が一通り終了した段階で、実際に受講者が持ってきたチェーンソーを分解、清掃するとともに刃物としてきちんと使うための目立てを行います。
この目立てがきちんと出来ていると、正しく安全に木を切ることが出来るのですが、普段からチェーンソーを使っている人でも、なかなかうまく仕上げることが出来ません。
中には何度も使ってはいても、一度も分解清掃をしたことが無いという強者もいるので、時間をかけて手入れの必要性を理解して頂いています。
チェーンソーの清掃、目立てが終了したら、実際の木を切る実習です。
30人一度に実習をするのは難しいので10人ずつの3班に分かれて、伐採の練習を行います。丸太を縦に据えた模擬立木を用意して、実際の木を切るのと同じように伐採方向を決めて受け口をつくり、伐採方向を確認した上で追い口を切ります。
全員がチェーンソーの伐採を体験することで、自分の持ってきたチェーンソーの切れ味を確かめるとともに、伐採作業で注意すべき点を野外で再認識することが出来ます。自分が切っている時は、正しく切ろうとすることに集中してなかなか全体を見ることは出来ませんが、他人が切っている姿を見ることで学ぶことも多く、この作業が終了すると、大半の受講生は残ってチェーンソーの整備をやり直します。
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