2013.08.20 [ わたしたちの仕事 ]
より乾いた木質チップを届けるための取り組み! ~その2~
かもしか@林務課です。
前々回でM30のチップを作ろうということになり、始めの一歩ということで、
先日ご協力いただける業者様の土場(切り出した木を並べておく場所)に行きました。
どうやってM30をつくるか、いかに手間をかけずに乾燥させるか。
いくらのんきだと言っても、放っておけば水分が飛ぶなどと考えるほど悠長ではありま
せん。
丸太の芯まで乾燥が進まないのは樹皮が覆ったままだからです。とは言っても、樹皮を
剥くという作業は大変手間がかかります。なお、海外には林地で鉛筆削りのように樹皮
を剥ぐ機械があるそうです。でもお金もかけたくないんです。でも、何かひと手間、
必要です。
ならば、どうするか。
じゃあ縦にパカッと半分に割ればいいんじゃね?
ということになり、鉄のクサビを用意して現場に颯爽と赴きました。
現場のカラマツです。私たちに簡単に割られる運命にある哀れな木材です。
早速私たちは、チェンソーで切れ目を入れ、パカッと半割りにすべく木の側面にクサビを
打ち込みました。
「あ……」
残念な声が漏れました。
木は割れるどころか、クサビを安々と飲み込み、抜くことすら許してくれません。
哀れなのは私たちのほうです。
「どうしよう、どうする?」
結局、クサビを救出するためにチェンソーで木を半割りにする羽目になったのですが、
「なんだ、これのほうが確実じゃん」
ということになり、それ以降素直にチェンソーで半分に切る、という方法に収まったの
でした。
黙々と木を切り続けて、全ての木を切り終えました。
次に、この初期の状態を計測するためにサンプルを取りました。サンプルは一番乾燥が進まないであろう木の中央から取ります。この後は1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後でサンプルを取ります。
それから、木を手で積んでいきます。
このように、半割り丸太の試験体を下にして極力蒸れるような現実にありうる環境条件にすることで丸太の水分量のデータをとろうというわけです。
最後に、雨よけのシートをかけて完成です。
こうしたことを、伐採時期をずらしてこの場所を含めて3箇所で実験します。
ところで賢明な読者の皆様はおそらく全員お考えなのではないでしょうか。
「実際の丸太の量はこんなもんじゃないだろ? チップ用の大量の木材をチェンソーで
半割りするなんて、手間がかかりすぎる!」
おっしゃるとおりです。
今、そのことも検討しており、進展があれば御報告します。
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