2024.08.19 [ その他 ]
人口減少対策に関する講演会を開催しました
こんにちは、企画振興課の 最近はラーメンにも飽きてきた職員 です
長野県の人口が200万人を下回り、人口減少が進む中で、中山間地域では、集落の維持や社会インフラの持続可能性などが懸念されます。その中で、行政職員は、どのような視座に立って様々な課題に取り組んでいくべきか・・・
8月5日(月) 14時から、県職員、市町村職員等を対象として「人口減少対策に関する講演会」を開催しました。
講師は、長野県立大学グローバルマネジメント学部教授の 築山秀夫 先生!!
築山先生は、「地域社会学」がご専門で、戸隠未来プロジェクト(戸隠農村RMO)に関わったり、長野市内でまちかど図書館の設立に尽力したりするなど、大変幅の広い研究や活動を行っています。。
今回の講演会では、「人口減少時代の中山間地域の持続性を捉える視座」を演題として講演いただきました。
長野合同庁舎を本会場として、オンラインでも同時開催したところ、長野地域以外の職員の方からも申し込みがあり、約90名が参加!
まず、中山間地域の持続可能性に関して、事前に参加者から出た質問等に対し、築山先生からコメントをいただきました。
“小規模自治体の維持”や“社会インフラの持続可能性”、“過疎地に暮らす人々に寄り添った支援”など、これから行政が考えていかなければならない課題が取り上げられました。
築山先生は、「実際に過疎地域に出かけてみること」が重要であるとおっしゃっていました。過疎地域といわれる地域でも、実際に足を運んでみると、集落での強いつながりや集落を超えた家族のサポートがあることが分かるそうです。例えば、車で1時間の距離に家族が住んでいて集落に住む高齢の家族をサポートをしたり、近所の方が送迎してくれる事例、普段は人がいないがお祭りのある夏季に集落が賑わう事例などがあるようです。
また、全ての行政サービスが提供できない自治体が増える中、住民の方が優先順位を決めていくことが必要になるとのことでした。
その後、望ましい社会を実現する論理とは何か、行政が担うべきことは何かについて話が進みます。
築山先生によると、人口減少社会の中で行政が担うものは社会計画。社会問題を解決するために立てる計画です。社会計画を考える際に、市場の失敗などが起きないよう市場に任せたままにしないこと、公平・公正などは言葉にするだけでなく実際に取り組むことや、公共の利益を前提とすることが必要となるということでした。
県・市町村は、人口減少対策の解決策として現在主流となっている「選択と集中」にこだわらず、「プランA」だけではなく「プランB」を考え、過疎地域が衰退しないよう考えていく必要があるというアドバイスをいただけました。
講演後の「意見交換」では、地元自治会で委員を務めている方から、学校の廃校が地域の課題となっており、本日の講演を参考に、自分ごととして取り組んでいきたいというご意見をいただきました。
築山先生からは、ここには書ききれない程、多くの話題・視座を提供していただきました。築山先生ありがとうございました。
講演会でいただいた意見は、人口減少対策の取組を検討する中で参考にさせていただきます。
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