皆さんこんにちは。林務課のBSです。
あっという間にもう9月。今年はまだまだ残暑厳しい毎日ですが、皆さんいかがお過ごしですか。
さて今回は、以前ご紹介した「ウッドチェンジ」に続き、ちょっと素敵な「木のある暮らし」についてご提案したいと思います。
皆さんの暮らしの中には、木で作られたもの、木が材料となっているものがあふれていますが、その代表的なものが住宅です。現在、県下の木造住宅の割合(木造率)は約7割ですが、建築材としての木の良さが、今あらためて注目されています。
【県産材を使用した木造住宅①(窓は木製サッシ)】
【県産材を使用した木造住宅②(同上)】
まず、木は他の建築材と比べると、湿気を吸ったり吐いたりする「調湿作用」に優れていて、木の香りにはリフレッシュ効果や、人の心を落ち着かせる鎮静効果のほか、ダニの繁殖を抑えたり、消臭作用も高いことがわかっています。
具体的な例を挙げてみましょう。例えば、学校の校舎の床材に木材を用いた場合、コンクリートの床と比べ、保温性に優れていて、足下が冷えにくく、「眠気やだるさ」「注意集中の困難さ」を訴える生徒が減ることがわかってきました。校舎全体を木造にしたり、内装を木質化した場合、鉄筋コンクリート造の校舎に比べて、冬期のインフルエンザによる学級閉鎖率が低く、インフルエンザの蔓延が防げる、というデータもあるほどです。
【豊野学園(長野市豊野)の校舎外観(令和2年度事業)】
【豊野学園の2階ホール(同上)】
一方、暮らしの中のちっちゃな木の利用はどうでしょうか。お弁当箱やプラスチックの箸などを木に替えてみる。木にはそれぞれ異なった表情があり、趣の中にひと味違ったランチタイムになること間違いなしです。なかなか見かけることはないかもしれませんが、県下にはお弁当箱や箸など、暮らしに身近なものを県産材で作っているお店もあります。
【漆の塗り直しで、何と100歳を超える筆者の弁当箱(めんぱ)】
【筆者が家宝としている春慶(しゅんけい)塗りのめんぱ:「さわら」の木目が美しい】
県では、今年度「あたりまえに木のある暮らし推進事業」を公募していて、「施設の木造・木質化」を進めています。また、木造・木質化をした場合には、「調度品・おもちゃの設置」も補助対象となり、まるっと“ウッドチェンジ”が可能です!!
【子どもの居場所(キッズスペース)に整備された調度品や遊具(令和4年度事業)】
皆さんも、暮らしの中で今まで以上に“信州の木”を使って、ひと味違う「木のある暮らし」を味わってみませんか。
木づかいなど県産材の利用に関するご相談は、長野地域振興局林務課の林業普及指導員(電話直通:026-234-9523)へお問い合わせください。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
長野地域振興局 総務管理課
TEL:026-234-9500
FAX:026-234-9504