こんにちは。環境・廃棄物対策課の弁天小僧です。
6月24日に「第29回野尻湖クリーンラリー」を開催し、信濃町立信濃小中学校5年生の皆さんに参加していただきました。
このイベントは、野尻湖や周辺の自然を観察することにより、子供たちにきれいな水環境を守ることの大切さを知ってもらおうと県や環境省、信濃町、地元の皆さんに協力していただき行っています。
コロナ禍ということで昨年に引き続き、新型コロナウィルス感染拡大防止対策に万全を期して、開会式は行わず、オリエンテーション後まずは遊覧船に乗って湖へ。
この日は天候に恵まれ、梅雨の時期にもかかわらず熱中症に気を付けての出航となりました。
船上で野尻湖の歴史や自然について学びながら湖で最も深い、水深38.5m付近の場所でいくつかの調査を小学生自ら行いました。
【調査①透明度】
直径約30cm程度の白いプラスチックの円板にロープを付けた「透明度板」を水中に沈め、どのくらいまで円板が見えるかで透明度を調査。
時期によっても違うそうですが、現在の野尻湖の透明度は7~8m程度とのこと。
透明度板が船の下に潜ってしまわないよう、遊覧船の1階からは職員が手作り(!)の竿でフォローしました。
【調査②水温調査】
次に湖の水面と、水深約20mの水温を比較。遊覧船に並走してきたボートで職員が採水して行いました。
ある班では、水面の水温が25℃、水深20mの水温は12℃・・・その差13℃!
実際に手で触ると温度差が実感できます。湖の底は冷た~いです。
【調査③プランクトン採取】
湖上調査の最後に、プランクトン採取用のネットを沈め、ビンいっぱいに採取。プランクトンは水温が低いところにたくさんいるので、水深15メートル付近まで何度もネットを沈めて引き上げました。
目に見えるプランクトンもたくさん入っていました。
湖上調査の後は、旧野尻湖小学校体育館に準備された7つのブースで水生生物・展示学習を行うとともに、野尻湖ナウマンゾウ博物館で古代の野尻湖の学習をしました。
小学生たちは、自分たちで採取してきたプランクトンを顕微鏡で観察したり、水質検査をしました。また、河川に見立てた流水型の水槽で、鳥居川で採取された水生生物に直に触れたり、野尻湖に棲むブラックバスやブルーギルの見分け方や、生態系への影響について学習しました。
そのほか、地元の皆さんが復元に取り組まれている水草「ホシツリモ」について説明を聞いたり、環境省の自然保護官の仕事や国立公園の成り立ちや自然を守る取り組み、生活排水をきれいにする下水道の役割などについても学習しました。
子どもたちは、実際に見たり触ったりしながら、それぞれの担当者から話を聞くことで、身近な野尻湖について新たな発見をしたり、野尻湖の水をきれいにすることの大切さについて理解を深めてくれたようです。
私自身も、遊覧船から見る野尻湖の美しさに感動し、また船に乗りたくなりました。
湖の中から見る景色は普段見慣れている野尻湖の景色とはひと味違い、いいものです。
皆さんも遊覧船に乗ってみてはいかがですか。
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