2022.04.13 [ 長野地域の【林業】長野地域の【暮らし】長野地域振興局 ]
【樹木の相談事業】庭木が弱ってきたときは・・・原因を診断するお手伝いをします!!
みなさまごきげんよう!林務課のwです。
長野県緑の基金(緑の羽根募金)が実施している「樹木の相談事業」をご存知でしょうか。
庭木等が弱ってきたときに、その原因を診断するお手伝いをします!!
という事業なのです。
実際の活用事例とその後日談を紹介します。
話はさかのぼりますが、昨年4月、高山村のAさんから「庭のアカマツが枯れてきたので診断してほしい」との依頼がありました。
今回の依頼主Aさん
リンゴ畑が広がる里山の風景。
”アカマツが枯れてきた”ということなので、マツクイムシ(マツノザイセンチュウ)の被害を想定していたのですが・・・
たしかに弱っています
実はこのアカマツは「天目松(テンモクショウ)」という品種で、枝が垂れ下がることから「シダレアカマツ」とも呼ばれている貴重なアカマツでした。
さらに、このシダレアカマツは、Aさん宅でずっと大切にされてきた木で、もしかしたら樹齢数百年という可能性もある!!天然記念物級のアカマツだったのです!!
これはなんとかしなければいけないということで、現場で調査を行うと・・・
・1~2ケ月前から症状が出始めた → マツクイムシの場合は症状が出始めたらもっと早く枯れる
・枝の先のほうから枯れ始めている → マツクイムシの場合、全体に症状が出る
典型的なマツクイムシの症状ではなく、現場では判断できず。
そこで「樹木の相談事業」を活用し、後日樹木医の方に診断していただきました。
結果はマツクイムシではなく、「マツモグリカイガラムシ」による被害という診断でした。
(マツの病害虫には色々いるんですね、、、、)
結論としては様子を見ることになったのですが・・・、大変残念なことにこのシダレアカマツは回復することなく枯れてしまいました。
Aさんは「樹齢から考えても、かなり弱っていたから仕方がない」とおっしゃっていました。
しかしその後、どうしてもそこにシダレアカマツをもう1度植えたい、との強い希望をお聞きしました。
Aさんにとってなくてはならない思い出の木だったんですね。
そこで調べたところ、シダレアカマツはすごく貴重で長野地域では手に入らないことがわかりました。
が、様々な手段を駆使した結果、ついに先日、新しいシダレアカマツが無事Aさん宅に届いたとの連絡をいただきました。
新しく定植された2代目シダレアカマツ。
大事そうにシダレアカマツを見るAさん。
今回はせっかく相談していただいたのに、残念ながら回復させることができず申し訳ございません
2代目シダレアカマツが元気に育っていくことをお祈りしています!!
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