林務課のSです。
戸隠森林植物園では、遊歩道が整備され、定期的にボランティアによる自然観察会などが開かれています。
園内の展示施設『八十二森のまなびや』(戸隠森林学習館)にあった名札の在庫を有効活用しようということで、8月25日に戸隠森林植物園で木の名札の取り付け作業を行いました。
当園では自然観察会などの活動をされている自然愛好家のボランティア団体があります。その名も『戸隠森林植物園ボランティアの会』。
当園でボランティアの会が行う自然観察会等の情報はこちらをご覧ください。
http://togakushi1904.sakura.ne.jp/
当日はボランティアの会の皆さん、八十二森のまなびやの担当職員 計5名で園内の自然観察会で使われる遊歩道を歩きながら木の名札を取り付けました。
作業の手順は、ボランティアの会の方が植物の名前を確認し、そのあとで、職員が名札を取り付ける作業するという分担で行いました。
プレートの取り付けは、木の幹をしめつけないように気を配りながらしゅろ縄などを使ってゆるめに丁寧にくくりつける作業でした。
▲遊歩道沿いの樹木に取り付けられた名札(ブナ)
皆さんは、植物の観察をしたことはありますか?
そのとき覚えた木の名前はなんですか?
植物の観察のときに名前って重要なんですよね。
名前を知ってから、その植物の特徴(葉の形、いつ花が咲くか、花の色はどうか など)を覚えていくことになるんですよね。
ちなみにウィキペディアで『名前』と検索すると、自然観察を例にとって名前の大切さについて説明している記述がありました。
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■ウィキペディア 『名前』(抜粋)
自然観察の際に、まず生き物の名前を覚えることから始めることが多いが、これは覚える行為に価値があるのではなく、名前を覚えることで、それまでどれも同じに見えていたものの区別がつくようになるからである。たとえばハコベの名を覚えれば、雑草として区別せずに一緒にしていたものの中から、それが見分けられるようになるし、さらにウシハコベやコハコベを知れば、ハコベの中にもさらに違いがあることもわかるようになる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E5%89%8D
(2021年9月16日閲覧)
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この解説からもわかるように、木の名札をとりつけることは、自然観察会を有意義なものにする一つの方法ということができます。
木の名札があると、観察会のガイド(先生)は教えやすいし、参加者(生徒)は学びやすいです。
そして森林が好きになる人が増えていくことが期待できます。
遊歩道を歩いていると、ボランティアの会の先生が『これはツノハシバミだよ』と言って、観察をはじめました。
何のへんてつもない広葉樹なんですけどなにかあったのでしょうか。
ツノハシバミのツノって、牛のツノのようなとがったものがあるのでしょうか。
▲これはツノハシバミだよ。
近寄ってみると、変な形のものがたくさんついていたのです。これはツノハシバミの実です。
▲ツノハシバミの実
確かにツノのようなとがった形の実がなっていました。
ツノハシバミの実は熟すと食用になり、「和風のヘーゼルナッツ」という人もいるそうです。
遊歩道沿いにはサラシナショウマなど秋の草花も咲き始めていました。
木の名前を教えてくださったボランティアの会の皆さん、木の名札を準備していただいた八十二森のまなびやの職員の皆さん、ありがとうございました!
作業に御足労いただいたことに感謝し、また今後の植物観察会がもっと有意義なものになるといいなと思いながら、山を下りました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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