2024.06.20 [ 長野地域の【林業】 ]
🌳木材の市売りを見学しました🌲
こんにちは。
林務課のどんぐり次郎です。
先日、長野市穂保にある北信木材センターを伺い、木材の市売りを見学させていただきました。
山から伐り出された木材は、木材センター等に運び込まれ、市売にかけられます。
その後、製材所などで加工され、建築材や家具、建具に木材が用いられるようになります。
北信地域の木材は、この北信木材センターに運び込まれます。
北信木材センターはナラやケヤキなどの様々な広葉樹を取り扱う一方で、スギの取扱量は県内一を誇ります。
市売りは、毎月1回行われます。
市売りされている土場の様子です。
ここでみなさんにクイズです!
この木材1本には、いくらの値段が付けられたと思いますか??
ハンノキという広葉樹で、建築材や土木材のほか、鉛筆材などにも用いられます。
長さは4m、細いほうの直径でも44㎝あります。
答えは…
6,400円です。
木が大きく育つまでの時間や、伐り出して運び込む手間を考えると、複雑な思いをもってしまう価格です。。。
一方で、こちらはこの日の最高値をつけたケヤキです。
ケヤキも広葉樹で、フローリングなどの建築材だけでなく、家具や生活用品にも用いられます。
長さは2.6m、細いほうの直径で88㎝あります。1本で185,000円です。
どんなふうに使われていくのでしょうか…。
永く、大事に使われるといいなぁ、としみじみ思います。
みなさんは、「黒柿(クロガキ)」をご存知でしょうか。
カキの木は製材すると橙色~淡黄色に近い色味をしていますが、稀に墨色のような黒色が樹の中心部に入ることがあります。これが黒柿と呼ばれています。
黒柿は樹齢150年以上の老木にしか出ず、さらにその確率は1万本に1本とも言われています。
また、立木の段階では判別する方法がないため、伐られて初めて黒柿かどうかが判明します。
この日は、その黒柿も市売りされていました。
中央部分の年輪に沿って、グルグルと黒くなっています。
こちらは木材センターの要ともいえる自動選木機です。
大きな丸太をテキパキと仕分けていきます。
取扱量が多く、一定の規格が要されるスギやカラマツは、この自動選木機によってサイズごとに仕分けられていきます。
木材価格の低迷や担い手の不足など、数多くの課題を抱える林業ですが、需要をいかに創出していくか、需要にいかに応じていくかがポイントです。
今回の見学で学ばせていただいた重要なことは、大きく2点です。
・生産(伐採)作業の選択肢を常に持つことの必要性
…どの樹種をどのくらいの量伐り出すか、またそれに応じてどの現場で作業を行うか、作業地のストックを用意しておくということです。
・販路の選択肢を常に持つことの重要性
…販路が限られていることは、「在庫を抱える」というリスクに繋がります。
林業をしている山から市場までは距離が離れているため、木材を運び込むことに多くの手間と時間を要します。
一方で、需要は日々変化します。
できる限り安定的に木材を出荷できるようにするには、上記のことが欠かせません。
需要にタイムリーに応えることができる体制を整えられるよう、サポートしていきたいです🌳
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