2013.08.22 [ ろもうマン ]
ろもうマンのくねくね日記 その28
ろもうマンのくねくね日記 その28
「兵庫県でもくねくねっと・・・(後編)の巻」
好評なのかどうか、まったくわからないけど、前回に続いて無理やり、昨年の7月に兵庫県宍粟市でもくねくねっと林業や路網を見てきた話、後編いくよ!
まずは、前編の内容について、ブログ読者から質問があったので答えるよ。
「約1,700haの団地の中の個人有林はどのくらいで、何人くらいの所有なんですか?」
個人有林は全体の14%くらいを占めていて、約200名の所有者なんだって。
いいかな?
じゃあ本題にいくよ。
前編でも紹介したとおり、約1,700haの大規模団地内には、高規格林道から枝分かれした林業専用道や森林作業道がくまなく配置されているんだけど、路網が枝分かれする箇所には、いわゆる作業ポイントといわれる、木材の集積やトラックへの積み込みをする場所が設けられているんだ。
作業ポイントの設置自体は決して珍しいことではないんだけど、ここの団地の作業ポイントでは様々な工夫がされているんだよね。
ここの団地の作業ポイント、つまり路網の枝分かれ箇所では、これらの写真のような、少し高盛土をしたようなものがあるんだ。
これが何かというと、この少し高盛土した箇所に、森林作業道などの細かい路網から集めてきた木材を置くことで、トラックへの積み込みをしやすくする、という工夫なんだよね。
トラックとの高さ関係は、こんな感じ。
<兵庫県提供>
で、これが実際に作業をしている状況だよ。重機(グラップル)で木材をトラックに積み込んでいるけど、重機のオペレーターにとっては、目線もトラックの荷台より高くなって積み込みやすいし、木材を動かす距離が短くなるから、積み込み時間の短縮、つまり、作業効率のアップになるということなんだ!
で、何が一番言いたいか、というと、積み込み作業ですらこれだけ効率化を図っているってことなんだよね。つまり、他の作業でも当然、効率化を図っているわけで、効率化を徹底的に追求していることがわかるよね!
作業ポイントの工夫はこれだけじゃないよ。
これは、前編で紹介した写真と同じ箇所だけど、基幹林道から森林作業道が枝分かれしている箇所。
で、何が工夫かというと、もともと、この場所は基幹林道の法面が高くて、上の方の森林にアクセスできなかったんだよね。
で、法面を削って、コンクリート舗装の接続路を整備したんだ。法面を削った後は、写真のとおり緑化をして安定させているんだね。
これが別の角度から撮影したもの。上の方に森林作業道が整備されているのがわかるよね。
これだけの接続路があれば、上の方の地形の緩い箇所に木材の集積場などを設けることが可能になるよね。
ここからは、少し話しが変わるよ。
もしかしたら、ここまでの話で、賢明な読者諸君は気になっているかもしれないけど・・・
これだけの大規模な団地から搬出される大量の木材は、どこへいっているんだ?、果たして受け入れてくれる工場がどこにあるのか?ってこと。
これが答えだ。
協同組合 兵庫木材センターだ。
http://www.hyogo-mokuzai.com/index.html
兵庫木材センターは、地域の素材生産業者や製材業者で構成する協同組合で、素材生産から製品製造、供給までを一貫しておこなっているんだ。
上の写真は、組合が経営する製材工場で、地域からだされるスギやヒノキを主に、柱、間柱材などの建築用材等に加工しているんだよ。
工場の経営には素材生産者が関わっているから、需要と供給のバランスの調整がしやすいよね。
で、当然、今回紹介している約1,700haの大規模団地からだされる木材はこの工場に運ばれてくるんだけど、なんと、団地は、この工場から数キロ圏内にあるんだ!
この近さには驚いたよ。木材の運搬にかかる経費は結構なものになるから、この近さは大きいね。
兵庫木材センターの詳しい情報は、WEBでね(上のアドレス参照)。
上の写真は、木材を供給している団地から、工場まで行く途中で撮影したものだけど、団地で生産された木材は、この幟にある「東河内の杉」というブランドで流通しているようだ。こういう取り組みも大切だね。
なんといっても、地域で生産される木材が、一定の範囲でほぼ完結できる仕組みがあるってのはすごいよね。
というわけで、兵庫県宍粟市での、くねくねっとした話はこれで終わりだよ!
えっ?前編で言われたとおり、案の定、楽してブログネタ、一丁あがりだね、って?
おまけに詳しいことはWEBで解決させようとしているし、手抜きもいいところだって?
・・・でも、そろそろ花粉症秋の陣が始まって、目がしょぼしょぼなんだよ!
えっ?関係ないって?
・・・関係ないね・・・
というわけで、みんなもこの時期、くしゃみが多発したり、目がしょぼしょぼしたら、花粉症を疑ってね!っていう話でした。違うか。
・・・またね!
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