信州森林づくり応援ネットワーク

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地域で活動するための方策を学ぶ  ~林業士入門講座~

長野県林業総合センター 指導部です。

地域林業の中核となる「長野県林業士」を目指す「林業士入門講座」では、2日間の地域活動を行うことが必須となっています。とはいえ、講座の受講生が、地域の中に入って地域の人と活動するのは一筋縄ではいきません。

そこで、8月下旬に開催した第2回目の講座では、地域で活動するとはどういうことかを理解してもらうため、座学と現地で学びました。

講座の最初は、県立長野図書館。地域での活動にどうして図書館?と思われるかもしれませんが、図書館の役割は、地域にある情報を広く深く収集し、集めた情報を活用できるようにして、後世に伝えること。つまり、地域の情報を集約した基地ということです。

とはいえ、図書館に保管された情報の多くは、普段は見えない書庫に保管されているため、まずは書庫の見学。

あまりの本の多さに驚きつつも、面白そうな本がたくさん。
そうなると、どうやって必要な本を探せばよいのかを考えなければいけません。

この時に助けてくれるのが、図書館司書。図書館司書に伝わる情報を提供すれば、図書館の中の在庫から興味深い資料を検索してくれます。とはいえ、望む資料を手に入れるためには、伝えたいことを整理して、相手が理解できる形で伝わらなければいけません。

これは、私たちが地域の人から様々な情報を教えていただくことと似ています。聞きたいことを上手に聞き出す知恵がなければ、欲しい情報にたどり着くまでに時間がかかります。

今年度は講座受講生が少ないこともあり、図書館司書さんとマンツーマンで会話をしてもらい、自分の求める情報をどのように伝え、引き出すのかを体験してもらいました。

初めて出会った司書さんに自分の想いを伝え、それを受けて司書さんと一緒に情報を探してみました。現実の図書館では、多忙な司書さんを何時間も捕まえて・・・と言う訳には行きませんが、今回は研修ということで司書さんの全面的な協力で実現しました。

この研修を行ったことで、相手にわかってもらえる話の仕方や、司書さんがどのように情報を引き出しているのかというヒントを受け取ってくれたようです。

次に、現地へ。今回は林業に関わるところを見てみようということで、林業部門を担当する専門職員が配属されている南佐久郡北相木村と東筑摩郡朝日村を訪ねました。

最初に訪れた北相木村では、収穫時期に入ったカラマツを伐採し、再びカラマツを育てるカラマツの再造林が進んでいます。

村営住宅や村内の農産物加工場などに使う木材を村の森林から使いたいということで、村有林のカラマツの伐採を始めたのがきっかけ。現在は、個人有林の皆伐再造林も推進しており、高原野菜を生産している畑の裏山で進めている皆伐事業地も見学させていただきました。

担当の坂本さんは、伐採したカラマツをできるだけ高く売るための販路開拓や、今までは使われなかったような木くずを商品に変えていこうとする試みを進めているとのことで、村内を中心に各地へ飛び歩いている印象を受けました。

さらに、昨年度の講座で建設工事中の現場を見せていただいた朝日村役場へ。

朝日村産のカラマツをふんだんに使った庁舎というだけでなく、庁舎で使用する備品も村内のクラフト作家が手掛けた備品が使われるなど、村の資源を有効に活かしていこうとする工夫がたっぷり。

さらに、村内の林業士仲間と林業の普及啓発を進めている「朝日森林(もり)のクラブ」の紹介もあり、先輩林業士を交えた意見交換を行っていただきました。

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