信州森林づくり応援ネットワーク

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林業経営の模範となるために~県営林担当者研修~

長野県林業総合センター 指導部です。

県内には、「地域林業の経営に模範を示し、林業の振興発展に寄与する」ことを目的とした「県有林」が8,700haほどあり、地域振興局林務課で管理運営を行っています。
各地区にある県有林では、それぞれの実情にあわせた事業が進められていますが、県下には木材として利用可能となる50年生以上の森林が増えており、立木の伐採利用を積極的に進めるとともに、次世代の森林づくりをすすめていくことも必要です。
そこで、今年度の県有林担当者研修では、徐々に進められている皆伐事業とその後の再造林をテーマに、7月25日と26日の2日間、実施しました。

皆伐事業や再造林とはいっても、県内では、まだそれほど積極的に行われているわけではないことから、担当者の中には現場を知らない人も多いことから、研修の最初は、皆伐の現場を見ることからはじめました。

今回研修でお邪魔させていただいたのは、昨年秋に約3haのアカマツ林を皆伐し、その跡地にカラマツを植栽した松川村の現場。
松川村の里山には、アカマツ林が多いのですが、県下で徐々に松くい虫被害が拡大していることから、アカマツ以外の樹種に変えていきたいという地元の意向もあり、アカマツを伐採してカラマツやヒノキの植栽を始めています。
今回の研修では、こうした現場を訪問し、実際に事業を実施した事業体の職員から説明をいただきました。
長い時間育ててきた貴重なアカマツを、できるだけ高く販売するため、一律誰かに売ってしまうのではなく、10社以上の多くの取引先と相談しながら、相手が求める規格にあわせた丸太を生産していることや、次世代の山づくりに関しても、山林を所有する方の負担が少なくなるよう考えていることをご紹介いただきました。
この事業体では、2年前からこのような事業を進めており、最初に事業を行った現場にも案内していただきました。

林業の作業の中で非常に大変なのが、雑草に負けそうな苗木を守るための下草刈り。せっかく植えた木が枯れてしまうのは困ります。
これから下刈りを行う予定という現場を見ながら、所有者の負担をできるだけ少なくしながら、良質な森林に育てていけばよいのかを議論しました。
研修が7月下旬という真夏の暑い盛りでもあり、木陰など全くない炎天下の現場ということで、熱中症の心配はありましたが、現場を眼の前にしてアツい議論が展開されました。

翌日は、林業総合センターに集まり、皆伐や再造林を行うとどのような収益が得られるのかについて考えるため、それぞれの地域振興局で実践した事例を発表してもらい、どうすれば模範となる林業経営ができるのかを考えてもらう時間を設けました。

そのうえで、グループ討議を行い、林業経営を進めるために重要なことは何かをまとめてもらいました。

森林を育てるのは、何十年もかかりますが、県有林を担当する職員は、その間をずっと寄り添うということができません。県有林の経営を円滑に進めるためには、何世代にもわたって経営理念が引き継がれていくことが重要だということを認識しました。
このための具体的な方法を今後も模索しながら、地域の模範となる県有林の経営を進めていくこととしています。

加えて、今回の研修では、林業経営の視点だけでなく、野生生物との共生も話題に取り上げ、生態系の頂点であり、大木に営巣することが多いため、皆伐施業時に問題となる可能性がある猛禽類について、その生態を理解するための講義も行われ、環境への影響にも配慮しながら、健全な森林の維持管理も進めていくことを確認しました。

こうした研修での成果を活かし、県有林では、環境に優しく、地域の模範となる林業を進めてまいります。

〈本件に関するお問い合わせ先〉
林業総合センター指導部
TEL:0263-52-0600
FAX:0263-51-1311
メール:ringyosogo@pref.nagano.lg.jp

林務部森林づくり推進課県営林係
TEL:026-235-7272
FAX:026-234-0330
メール:shinrin@pref.nagano.lg.jp

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