2011.04.26 [ 上伊那/森林レポ ]
勉強会「山つくり」から「家つくり」までに参加しました!
4月23日(土)伊那市において、伊那谷の森を育て伊那谷らしい家をつくるために、地域材利用関係者の呼びかけで、川上(山側)から川下(木材消費者)までの関係者約40名が集まって勉強会が開催されました。
第1部では、「築200年の古民家を今、建てるとしたら?」と題して、信州大学教育学部准教授の井田秀行さんのお話をお聴きしました。古民家の建築とともに地域の風土の中で生かされてきた森林のお話で、特に、多様な樹種・林齢の資源を集落維持の規模に合わせて計画的・総合的に活用いていくといった、地域完結型の資源利用のメリットについて、事例を交えてわかりやすく解説いただきました。
第2部では、館設計工房の丸山幸弘さんのお話「山つくりから家つくりまで」。様々なデータ分析の下、上伊那ではもっと「アカマツ」を利用した木材加工・流通のあり方を検討すべきといった提案や、川上から川下までの関係者、特に設計者が頑張らなければといったお話でした。
第3部は、参加者全員でのフリートーキング。地域材の利用促進、需要拡大に向けた課題や解決方策について、様々な立場の方から多くの意見が出されました。
特に、木材の流通・加工の点では、大規模化・効率化を推進する国の方針の下で、地場の産業として生き残るための幅広い関係者の連携・協働が必要との意見や、家づくりの点では、単一樹種にこだわらない消費者ニーズを重視したサービスの提供が必要との意見等、今後の方向性を導く上での貴重な意見が出されました。
この勉強会の動きが大きな動きとなって、地域材の流れをより良い方向へ変えていくことが期待されます。関係の皆さんの今後の活動に注目です。
上伊那地方事務所林務課普及係からのリポートでした。
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上伊那地方事務所林務課普及係
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(写真)信州大学井田准教授の講演
(写真)活発な意見交換がなされたフリートーキング
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