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農林総合科学国際シンポジウムに行ってきました!

<上伊那の森林レポート>

 未来を切り開く農林総合科学をテーマに、内外の第一線で活躍中の研究者から研究内容の発表を聴く「信州大学農学部 農林総合科学国際シンポジウム」が2月27日(水)、南箕輪村の信州大学農学部で開催されました。
 当林務課へも事前に情報提供をいただき、森林に関する部分(生態系リスクマネージメント部門)の発表のみ聴講してきました。

 信州大学農学部近未来農林総合科学教育研究センターの主催で、参加者は約60人。
 冒頭の中村学部長からの挨拶に続き、生態系リスクマネジメント部門の紹介が同センターの斎藤先生からあり、持続可能な森林管理のための広域的な詳細データの検討状況に関して説明がありました。
 

 続いて、中国大連大学のWang He-xin先生による「持続可能な森林経営における特用林産植物の開発と保全に関する研究」の発表があり、クロマメノキというブルーベリーに似た高山湿地に分布する植物の生長メカニズムや研究課題等に関する興味深い話をお聴きしました。

 その後、東京大学千葉演習林の當山啓介先生による「森林計画制度と不均一な林業収益について」と題した発表がありました。様々な条件によって森林の収益性は少しずつ変化してくるということが試算により数値的に証明された結果とともに、現行の森林計画制度に沿って演習林で森林経営計画を作成した事例の話があり、国の規定を遵守すると現地の計画が満たせないといった矛盾点などの指摘がありました。

 新たな森林計画制度の運用が始まっており、経営計画の作成指導については、当方も日々工夫や努力を重ねているところですが、「現場に応じて山の管理手法も様々」という実態と「統一的な基準を持つ制度」「政治に左右される政策」という制度面の課題との挾間で、答えを導き出す難しさを改めて実感した発表内容でありました。

 上伊那地方事務所林務課からのレポートでした。

※「上伊那の森林レポート」のアーカイブは、上伊那地方事務所林務課のホームページ(URLは以下のとおり)からご覧ください。
http://www.pref.nagano.lg.jp/xtihou/kamiina/rinmu/brogkoshin.htm

<本件に関するお問い合わせ先>
上伊那地方事務所林務課普及係
TEL:0265-76-6825
FAX:0265-76-6828
E-mail:kamichi-rimmu@pref.nagano.lg.jp

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