2011.08.19 [ 森林なるほど情報 ]
森林の快適環境形成機能
<森林の持つ多面的機能って?>
不定期連載のシリーズ第2弾は、森林の持つ様々な「多面的機能」をクローズアップ。
第4回目の今回は、「快適環境形成機能」に着目します。
森林は、私たちが快適な生活を過ごすために必要な「生活環境」を守る様々な働きを持っています。
以下に、代表的ないくつかの働きを紹介します。
1 防風の働き
県内でも、安曇野市などで「屋敷林」が有名です。
また、高原で野菜を作る農地の周りにも「防風林」が造成されています。
これは、風に対して林が抵抗物となり、家や農作物に直接あたる風の力を弱め、向きを変え、強い風による被害を防止するものです。
2 大気浄化の働き
大気中には、私たちの身体に有害な汚染物質が含まれている場合があります。
森林の木々も、有害物質を取り込むと成長が悪くなったり、枯れてしまったりしますが、それに至るまでの量であれば、汚染ガスなどを吸収し、有害物質を含むホコリなどをろ過する働きが期待できます。
3 気候緩和の働き
森林は、太陽の光を良く吸収する特徴をもっており、森林の外と比べて日射や風速が小さく、気温の変化の差が小さくなります。
このため、暑いときでも、森林の周りの気温は、さらにその外側と比べて低くなる傾向が認められているなど、周辺地域の温度の変化を広い範囲で和らげる働きを持っています。
4 防音の働き
1で説明したように、森林は風を防ぐのと同時に、騒音を和らげる効果があります。防音の働きを発揮させるためには、森林が高さが様々の木々から成る「多段階構造」を持つことが有効です。
なお、森林を伐採したあとに作られる「木材」についても、
●鉄などと比べて加工に必要なエネルギーが小さい
●湿度が高いときには水分を吸収し、低いときには水分を放出する「調湿作用」がある
●断熱性や衝撃に対する安全性に優れている
●紫外線や音を吸収する
●木の香りが身体をリラックスさせる
などの様々な効果があり、私たちの生活に優しい資材であるといえるのです。
<本件に関するお問い合わせ先>
林務部森林政策課企画係
TEL:026-235-7261
FAX:026-234-0330
メール:rinsei@pref.nagano.lg.jp
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