皆さんこんにちは。農地整備課のOです。
安曇野市の広域農道を走っていて、こんな案内標識を見たことはないですか?

(スカイライン…スカイライン?)
地名に混じって当然のように書かれている「スカイライン」とは何なのか?
今回ご紹介したいと思います。

看板に従って、スカイラインなる道路の入口に来てみました。
先ほどの標識では単にスカイラインとしか書かれていませんでしたが、ここでこの道の愛称が「三郷スカイライン」なのだと分かります。その始まりを覗いてみると…

「これ、進んで大丈夫……?」
スカイラインという爽やかな言葉のイメージに惹かれて訪れたドライバーが進入を躊躇うような、試される道路感が伝わってきます。
不安な気持ちを抑えつつ、アクセルを踏みます。

先ほどの入り口を見てドキドキした人は、進むにつれてもっとドキドキすると思います。
ところどころ2車線の部分もありますが、基本的には1.5車線くらいの暗くて狭いクネクネ道をひたすら登っていきます。
この日は雨の後ということもあり、路面状態もあんまりよくないです。対向車が来ないことを祈りながら、ハンドルを握ります。
さて、この三郷スカイライン、一体どこにつながっているかというと…行き止まりです。
登り切ったところに展望台がひとつ、ぽつねんと立っていますが、その先へ行くことはできません。
正確に言うと林道や登山道はさらに先へ続いていますが、一般的な車道は何の予告もなく唐突に途切れます。
この不思議な道の正体は一体なんなのでしょうか?
郷土史を紐解いてみると答えがありました。
実はこの三郷スカイライン、旧三郷村が中心となり、上高地に入る第二のルートとして昭和30~40年代に整備された観光道路でした。
確かに地図上で三郷スカイラインから西にまっすぐ線を伸ばしていくと上高地に行き当たります。
上高地に行かれたことのある方はご存じかと思いますが、上高地に車で入れるルートは今も昔も釜トンネルしかありません。
もしこの道路が完成していたら、上高地のアクセス状況は現在とは全く異なるものになっていたことでしょう。

(三郷村誌 第三巻 歴史編 下)
しかし、安曇野と上高地を42kmの道路でつなぐというこの壮大な計画は、自然保護意識の高まりの中、国有林の開発許可が下りず、さらに財政的な問題もあり、泣く泣く中止となりました。
あとに残されたのは、工事の最初のステップとして完成した8kmの道路。これが現在の三郷スカイラインなのでした。
なお、当時はこの区間に観光客向けの路線バスを走らせたり、マラソン大会を開催したりしたこともあったようです。
再び現代のスカイラインに戻りましょう。この道はとにかくカーブが多いです。
車酔いに弱い人が来たら大変なことになると思います。

(わずか8kmの区間に42ものカーブがあります)
車を見て蜘蛛の子を散らすように逃げていくサルの群れや、慌てて道路を横切る立派な牡鹿に心の中で謝りながらどんどん登っていくと…
少しずつ視界が開けていき、やがて展望台が見えてきました。

三郷スカイラインはこの展望台の少し先で途切れています。ちなみに展望台の付近には登山客向けの駐車場やトイレもあります。
ここからの眺めはというと…

眼下に望む安曇平。ここまでくるとスカイラインの名に恥じない素晴らしい眺望を楽しむことができます。
もしこの道が完成し上高地まで続いていたら、恐らく釜トンネルのようにいずれマイカー規制がされ、この景色を気軽に楽しむこともできなくなっていたことでしょう。

交通量は少ないですが、道幅が狭い部分や見通しが悪いカーブも多い三郷スカイライン。
訪れる際は安全運転でどうぞ。
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