2018.08.29 [ 商工観光課 ]
◇山の安全対策、三現主義にて始動しました ◇
「現場(現地)」に赴き、「現物」を見て、「現実(現状)』を知ること、
即ち三現主義によるアプローチが、改善・解決の端緒にもなります。
そこで、当地区遭対協防止対策部(松本地域振興局商工観光課)でも、
この8月初旬、涸沢・横尾に、現地エキスパート諸氏をお訪ねしました。
涸沢ヒュッテ周辺
標高2,310mの雪渓ルート
モルゲンロートを眺望後、まずお会いしたのが、
前の北アルプス南部地区山岳遭難救助隊長山口 孝さん(涸沢ヒュッテ社長)。
長年に亘る救助出動や登山指導での経験譚を拝聴しました。
一昨年、土砂流入した涸沢手前の登山道(Sガレ眺望地点)の復旧・改修作業は、全て関係者による人海戦術とのことでした。
写真左が山口さん
人海戦術で復旧・改修されたSガレ眺望地点
次に県涸沢山岳総合相談所でお会いしたのは、
夏山常駐パトロール隊北ア南部地区隊長の吉田 英樹さん。
8月29日まで都合50日間、隊員13名の交替配備・出動を差配されています。
吉田さんからは「登山者は、地図の読み方(等高線の間隔)など、リスク回避の技量向上に努め、毎回山行では準備段階の努力を惜しまずに」と、助言を頂きました。
左から2人目が吉田さん
県涸沢山岳総合相談所前
最後は、現在の北アルプス南部地区山岳遭難救助隊長山田 直さん(横尾山荘社長)。
お話とともに強く印象に残ったのは、器具庫内の機材・装置類の定置定標及び目で見る管理(一目瞭然)の徹底でした。
「横尾土木と言われてます」と、山田さんは自嘲気味に語られましたが、寸刻を争う救助・復旧活動では、「これが勝負の分かれ目」と私共も肯いました。
写真右が山田さん
横尾山荘の器具庫
三現主義を土台に、「原理」にのっとって「原則」を作ること。
これも加え5ゲン主義とも称しますが、実際に行うは難しです。
しかしながら、山の安全対策の更なる推進に向け、
「一歩一歩、関係する皆様と共に」と、意を新たにしました。
※長野県の山岳情報
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangaku/index.html
※当局ブログ記事「〇楽しい上高地観光のために〇」
https://blog.nagano-ken.jp/matsuchi/other/14487.html
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