2016.11.08 [ その他 ]
木曽地域づくりシンポジウムに参加してきました
(写真1)オープニングは広域連合からのご挨拶
農地整備課のT,Sです。
先日の11月初旬に開かれました「木曽地域づくりシンポジウム」に参加してきました。
木曽地域には人口減少や観光客の伸び悩みなどの課題はあるものの、リニア新幹線の開通など地域を大きく変える要素もあり、今後の地域活性化のために、今から何ができるか、何をしなければならないかを皆で考えようというのが大きなテーマです。
(写真2)まずは外からの視点で
基調講演1番目として、三菱UFJ研究開発部の宮下光宏氏から、リニア開通の予想効果と今からの課題についてお話しがありました。
リニア新幹線が開通すると、木曾福島から中津川にできる岐阜県駅を経由して、品川(東京)まで乗り換え時間を含めても1時間40分程度で行けるようになるとのこと。(つまり東京からも1時間40分程度で木曾福島へ来られるということね。)
更にリニアが大阪まで延伸すれば同じ時間で大阪まで!、中部国際空港や羽田空港までも2時間以内という大変革が起こることになります。
キーワードとして「気軽に行こうという気になるのは2時間以内」だそうで、リニアのもたらす効果は絶大なものがありそうです。
ただし、木曽地域の魅力や木曽に来てからの楽しみ方を増やさないと、一時はお客さんが増えても「行ってみたけどね~」と必ずお客さんは減少するそうです。
品川を8時に出ると、10時前には木曾福島にいて、夕方4時過ぎに帰ろうかと電車に乗ってたら6時には品川に着いているのです。日帰りとしても充分な時間を過ごせる木曽の魅力は何だろうと考えました。
基調講演2番目として、一般社団法人・木曽人理事・木村みか氏から、木曽に生まれ木曽で育った木曽っ子の視点から、現状と将来の夢のお話しがありました。
木村さんは以前合同庁舎に嘱託職員としてお勤めだったそうで、木曽に4月に転勤してきたばかりの職員が「こんなところに転勤になって・・・・」と暗~い顔をしているのに、半年経ち、1年経ち、次の勤務地に異動になるときにはみんな「木曽はいいところだ~」と、転勤しても木曽に遊びに来るようになるとのお話しが印象的でした。
東信からの単身赴任族の私も、車で塩尻を過ぎ、贄川から奈良井にかけて19号を走っていると、何となく谷は迫ってくるし、空は狭くなるし、そう言われればと何となく納得しましたが、不思議に鳥居トンネルを越えるとほっとするのも事実です。
後半のパネルディスカッション長野高専の柳沢先生をコーディネーターに、中津川市長・青山氏、木祖村長・唐澤氏、木曽町観光協会・須藤氏、一般社団法人木曽人・小林氏をパネリストとして、各方面の視点からこれからの木曽地域の観光による交流と活性化策についての課題と提言がありました。
中津川市長からは、リニア駅新設に伴い、飛騨高山や下呂、木曽への玄関口として交通・街づくり整備への意気込みが感じられました。
木祖村の唐澤村長からは、中津川ICを降りて19号で木祖村へ向かうと、長野県に入ったとたんに「道が狭くなる、道路に木がかぶさって見晴らしが悪くなる、木曽川沿いなのに木曽川が見えないところが多い、桜でも紅葉でも南木曽から木祖村まで標高差で1ケ月以上も楽しめるのに活かされていない」などの問題提起があり、「走っていて癒される19号」への道路整備の必要性が強く求められました。
観光協会の須藤氏からは、「木曽は消防でも、ケーブルテレビでも他に比べればみんな一緒にやっているのに、こと観光になるとそれぞれの町村がひとつになれていない」「馬籠から妻籠へ抜けて、そこからは木曽福島方面へ電車で行く外国からの観光客が沢山いる、もうすこし木曽全体としての観光としてまとまったら良いのに」との提言がありました。
木曽人の小林氏からは、FMラジオ局の設置やインターネットなどで、まずは地域の人たちの情報共有が大事で、その一環として「木曽の人に視点を当てた木曽人(きそじん)」というフリーペーパーを発行している取り組みが紹介されました。地域の情報を地域の人が共有していることは、外からの人にとっても大きな魅力となるとのことでした。「木曽には木曽にしかない時間の尺度を大事にしたい」との言葉が印象的でした。
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