2019.10.10 [ その他 ]
木曽合同庁舎で地震体験車を活用した防災研修会が行われました
こんにちは(^▽^)/総務管理課のWです。
突然ですが、皆さんは「地震体験車」をご存知ですか?
「地震体験車」とは、
・地震の恐ろしさを身をもって体験し、身を守る行動や住宅の耐震化、家具の固定などの重要性を学ぶ機会を提供するもの。
・宝くじ助成金を活用して導入し、現在長野県では1台が稼働中(ただし、貸し出し先は安全な利用を図るため、市町村・消防機関のみ)。
・体験室が①前後・左右・上下の三方向に揺れ、②実際に世界各地で発生した地震の揺れを再現できる。
というものです🚌
昨今の度重なる自然災害や、毎年年末に話題となる「今年の漢字」に昨年は『災』が選ばれるなど、「防災対策」は今最も注目されるトピックといえるのではないでしょうか。
長野県の地震体験車
◎大きな揺れに直面したら…
ある日突然、大きな揺れに直面したらどうすればいいのでしょう?
避難訓練を通しての避難経路の確認や講習会での学習、備蓄の備え等は、日頃から多くの方がされているかと思います。しかし、知識やイメージのみで備えるのと体験を踏まえて備えるのとでは、非常時に向けての意識や対応の在り方が違ってくるのではないでしょうか。
ということで、木曽合同庁舎では、10月2日(水)に職員を対象とした地震体験車を活用した防災研修会が実施され、延べ114名の職員が過去実際に起こった地震の揺れ(再現)を体験しました。
筆者のWは、スマトラ島沖地震(2004年12月発生)と長野県西部地震(1984年9月発生)を再現した揺れを体験しました。
今回乗車した地震体験車は机と椅子(取り外し可能)のみが設置された簡素なもので、揺れが進むのにあわせて、壁面にあるモニターには地震発生時の部屋の様子を想定した映像が流れていました。
最初に体験したスマトラ島沖地震は、縦に横に激しい振動が続き全く動けず、机にしがみつくのがやっとでした。何かについて考える余裕はなく、ひたすらしがみつくという感じです。振動時間も非常に長く、身動きのとれない不安な時間が続きました。
参加職員やWは揺れに対して心の準備をしてから臨むことができましたが、当時の現地の方々は違います。その時の恐怖は想像を絶すると思われ、もし不意に同じような状況に遭ったとしたらどんな対処ができるのか不安になりました…。
では、実際の場面でそうならないためには、またはもしもそうなってしまったらどうすればいいのでしょうか。今回のような揺れの体験と併せて、頭の中でイメージしてみるだけでも全然違ってくると思います。
もう1つ体験した長野県西部地震は、今から35年前に木曽地域(震源は木曽郡王滝村)で起こったものです。偶然体験車に乗り合わせた方は当時も木曽地域にいらっしゃったそうで、当時受けた衝撃や体験を聴かせてくださいました。その時の恐怖というのは決して言葉だけでは形容できるものではないと思いますが、今回の体験はその気持ちを少しでも実感を伴って想像することができたと感じています。
過去の地震の最大震度と時間
先述のとおりWにとっては勿論のこと、今回の研修は参加した職員にとっても非常に貴重な機会となったようです。体験後のアンケート(任意回答)によると、今回の研修が地震防災に対する意識向上に役立ったと答えたのは回答者のうち約92%、今後機会があれば参加したいと考えているのは約96%(うち毎年参加したいと答えたのは約43%)と、多くの参加職員が今回の体験を前向きにとらえ、地震防災について考えるきっかけとしたいと考えていることが分かりました。
その一方で、研修会以前に地震体験車を利用したことがあった職員は約38%のみと、広く浸透しているとは言い難い現状で、より広く実施し、理解を深められたらといった意見も寄せられました。
防災対策に際限はありません。今回の経験を記憶と体に刻み、防災対策について考える輪がより広がっていくことを願います。
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