2022.06.23 [ 自然・名水・秘境 ]
サクラの実がつく時期に「クマだな」がないかちょっと気を付けてみてください
木曽地域振興局林務課のMです。
春に花をつけていたサクラなどの木々の実が熟す時期になってきました。これらの果実は、ヒヨドリやムクドリなどの多くの鳥が食べに集まってきます。また、こうしたサクラ類の実を食べにやってくるのは野鳥だけでなく、森に住む動物たちもやってきます。
サクラ類などの果実を作る樹木は、果実を野鳥や動物に食べられることで、親の木々から離れた場所に種を運んでもらい、新たな芽生えになります。
また、実の果肉には、種の発芽を抑制する物質が含まれていて、動物たちに食べられることで果肉が除かれて発芽しやすい種になります。このように、樹木と野鳥、動物は、それぞれにメリットがあるいい関係になっています。
しかし、果実を食べにくる動物の中には、ツキノワグマもいます。ツキノワグマは、木の上に登って黒く熟した実がついた枝を折って、実を食べるため、写真のような「クマだな」が作られます。
ツキノワグマにとっては、山の中にあるサクラも人家の近くにあるサクラも、おいしい食べ物があることには違いがないため、家の近くの木にツキノワグマが実を食べに来ていた事例もでています。ツキノワグマも人に出会いたくないので、人影の少ない夜にやってくることが多いようです。
そのため、日中に家の周りの森などをみて、サクラなどの実のなる木の枝が折られて形が変わっていないかを観察してみてください。また、家の周りや普段お使いの道路に、たくさんのサクラなどの種が混じったフンが落ちていないかもみてください。もし、こうしたことが近くで見つかったら、人のいない夜などにツキノワグマが実を食べにきている可能性がありますので、お住まいの役場の鳥獣対策担当にご相談ください。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
木曽地域振興局 総務管理・環境課
TEL:0264-25-2211
FAX:0264-23-2583