2025.03.06 [ 歴史・祭り・ひと ]
木曽路を歩く⑩~福島関所・福島宿~
総務管理・環境課のとうふです。
寒さが厳しい冬ですが、この連載はまだ秋にいます。
記念すべき第10回は、福島関所から福島宿を歩きます。
早速、「福島関所」へ入りましょう。
ここ福島関所は、福島宿の江戸側の出入口に位置する関所です。
東海道の「箱根関所」(神奈川県)、「新居関所」(静岡県)、中山道の「碓氷関所」(群馬県)と並び、日本四大関所の一つとされています。
いわゆる「入鉄砲・出女」などの取締を行っていたというこの関所ですが、現存する建物はなく、敷地も道路工事などで削られています。
それでも、柵や門、番所の跡や井戸などが当時と近い位置に復元されているほか、関所跡地に隣接する位置に番所の建物を再現した「福島関所資料館」が建っており、当時の雰囲気を感じることができます。
資料館には関所に関係する古文書や関所で用いられた道具、女性が関所を通過するための「女手形」など、様々な史料が展示されており、こちらも一見の価値があります。
さて、現代人は関所で何も検められませんので、ゆっくり見学したら通過しましょう。
福島宿へ入ってきます。
現在宿場の面影をよく残しているのは、このあと紹介する一区画のみです。
とはいえ福島の町中は、どことなく趣を感じる町並みが続いています。
福島宿本陣跡。
今は木曽町図書館などが入る木曽町文化交流センターとなっていますが、この建物も風格があります。
本陣を過ぎると、中山道は「宿場の面影をよく残している」区画へと入ります。
上の段の町並み。
上の段地区は100m強という短い区間ですが、古い町並みが残された貴重な区間です。
雰囲気を残す建物は、料亭、カフェなどに改装されています。
(このうち料亭「肥田亭」さんは昨年11月に閉店してしまいました。)
左側の写真、右手前には、奈良井宿でも見かけた生活用水「水場」が見られます。
なお、高札場は復元です。
また、上の段地区の前後には、宿場恒例の「枡形」が残されています。
この地区だけ他より一段高くなっていることもあり、上の段は福島宿の中でも特に外からの視認性が悪く、防御が固い印象を受けました。
なぜ上の段(宿場の南側)だけこれほどガチガチに固められているのでしょう…?
宿場の北側は関所があるから特に細工は要らなかった、ということでしょうか?私には少し謎です。
そんなことを思いつつ、福島宿はここまでとなります。
ここから木曽郡の中心駅「木曽福島駅」までは、歩いて10分程度です。
木曽福島駅は郡内唯一、すべての特急が停まる駅であり、福島関所・福島宿はアクセスも比較的容易です。
皆さんも木曽福島の町を歩き、中山道「木曽路」の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
次回は木曽福島から上松まで歩きます。季節は冬へ移ります。ぜひご覧ください!
おまけ
第9、10回(宮ノ越駅~木曽福島駅)を合わせた歩行記録です。
あくまで参考値ですが、11km、4時間弱のウォーキングとなりました。
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