是より木曽路 遥か彼方の京や江戸を思い、人々が往来した木曽路。 歴史と文化に彩られ、自然豊かな木曽地域の魅力を、当地勤務の県職員が四季折々に発信していきます。 あなたも、木曽に寄っていきませんか?

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木曽路を歩く⑩~福島関所・福島宿~

総務管理・環境課のとうふです。
寒さが厳しい冬ですが、この連載はまだ秋にいます。

記念すべき第10回は、福島関所から福島宿を歩きます。

早速、「福島関所」へ入りましょう。

ここ福島関所は、福島宿の江戸側の出入口に位置する関所です。
東海道の「箱根関所」(神奈川県)、「新居関所」(静岡県)、中山道の「碓氷関所」(群馬県)と並び、日本四大関所の一つとされています。

いわゆる「入鉄砲・出女」などの取締を行っていたというこの関所ですが、現存する建物はなく、敷地も道路工事などで削られています。

それでも、柵や門、番所の跡や井戸などが当時と近い位置に復元されているほか、関所跡地に隣接する位置に番所の建物を再現した「福島関所資料館」が建っており、当時の雰囲気を感じることができます。

 

資料館には関所に関係する古文書や関所で用いられた道具、女性が関所を通過するための「女手形」など、様々な史料が展示されており、こちらも一見の価値があります。

さて、現代人は関所で何も検められませんので、ゆっくり見学したら通過しましょう。

福島宿へ入ってきます。
現在宿場の面影をよく残しているのは、このあと紹介する一区画のみです。
とはいえ福島の町中は、どことなく趣を感じる町並みが続いています。

福島宿本陣跡
今は木曽町図書館などが入る木曽町文化交流センターとなっていますが、この建物も風格があります。

本陣を過ぎると、中山道は「宿場の面影をよく残している」区画へと入ります。

 

上の段の町並み
上の段地区は100m強という短い区間ですが、古い町並みが残された貴重な区間です。

雰囲気を残す建物は、料亭、カフェなどに改装されています。
(このうち料亭「肥田亭」さんは昨年11月に閉店してしまいました。)
左側の写真、右手前には、奈良井宿でも見かけた生活用水「水場」が見られます。

なお、高札場は復元です。

また、上の段地区の前後には、宿場恒例の「枡形」が残されています。
この地区だけ他より一段高くなっていることもあり、上の段は福島宿の中でも特に外からの視認性が悪く、防御が固い印象を受けました。

なぜ上の段(宿場の南側)だけこれほどガチガチに固められているのでしょう…?
宿場の北側は関所があるから特に細工は要らなかった、ということでしょうか?私には少し謎です。

そんなことを思いつつ、福島宿はここまでとなります。

ここから木曽郡の中心駅「木曽福島駅」までは、歩いて10分程度です。
木曽福島駅は郡内唯一、すべての特急が停まる駅であり、福島関所・福島宿はアクセスも比較的容易です。

皆さんも木曽福島の町を歩き、中山道「木曽路」の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。

次回は木曽福島から上松まで歩きます。季節は冬へ移ります。ぜひご覧ください!


おまけ

第9、10回(宮ノ越駅~木曽福島駅)を合わせた歩行記録です。

あくまで参考値ですが、11km、4時間弱のウォーキングとなりました。

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