2025.03.07 [ 歴史・祭り・ひと ]
木曽路を歩く⑪(木曽福島~上松)
総務管理・環境課のとうふです。
シリーズ11回の今回は、木曽福島から上松まで、冬の中山道を歩きます。
今回から、2025年の中山道ウォーキングです。
出発点の木曽福島駅。大きな駅(木曽郡内比)です。
ここから歩く中山道は、私達には親しみのある(?)道です。
歩いていくとまず正面に見えるのが、木曽町役場。
そして、道中見えるひときわ高い建物が、木曽合同庁舎です。
塩淵一里塚跡。
江戸から70番目。木曽合庁の手前にあり、日々の通勤時に通過する県職員もいるかもしれません。
現在は石碑があるのみです。
しばらく進むと現れるのが、中央本線の旧中平隧道です。
かつては鉄道のトンネルとして、廃線後しばらくは道路トンネルとして使用されたようですが、現在では木曽町によって通行止めとされています。
これまでの中山道ウォーキングでも何度か廃線跡に遭遇することがありましたが、狭い木曽谷で道を通しやすい場所は似通ってくる、ということなのかもしれません。
中山道はこのトンネルを抜ける形になるのですが、通行止めのため、迂回路が設けられています。
雰囲気のある道が現れました。
御嶽遥拝所。
中山道から御嶽山が見えるポイントは、ここと以前紹介した鳥居峠の二箇所だけとのことです。
ただ・・・ここから御嶽山は見えません。
実際に御嶽山が見えるのは、遥拝所からもう少し南へ進んだこちら↓。

※天候の都合上、この写真だけ別日に撮りました。
御嶽山が見える道の駅として知られる、道の駅木曽福島(写真下)と全く同じ位置です。
沓掛馬頭観音。
木曽町から上松町に入ってすぐの場所にあります。
「人の言葉がわかる」木曽義仲の名馬を弔ったという縁起を持つ観音堂だそうです。
そして、お堂が建っている土盛りが、沓掛一里塚です。
江戸から71番目の一里塚。「中山道を歩く」シリーズの初回で通った「若神子一里塚」以来の現存一里塚です。
一里塚の近くに石碑と解説板も整備されています。
ここからは、木曽川左岸の旧国道をひたすらに歩いてきます。
旧国道中唯一にして最大の見所、木曽の棧。
県歌にも歌われる「木曽の棧」ですが、かつては崖に木橋をかけただけのものだったそうです。
江戸時代に石垣で補強されますが、現在見ることができるのはその当時の石垣です。
過去の人々が必死にわたってきた木曽川の崖ですが、現在ではアスファルトの広い道路となりました。
長い旧国道を抜けると、現国道へ合流します。ここまで来れば上松宿はまもなくですが、
「これより先歩道ありません」。
本来赤線のとおり進むはずだった中山道を、青線のように迂回することになりました。
この「歩道ありません」区間では現在歩道を作る工事が行われていますが、その意義が非常によくわかりました。
宿場を目前に少し心が折れそうになりましたが、歩き続けます。
途中、野生のニホンザルにも出会いました。
そしてついに…
上松宿入口に到着しました!写真は宿場入口に位置する上松宿の高札場跡です。
今回は過去一番、達成感が大きかったです。
上松宿のレポートは次回お届けします。引き続きご覧ください!
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さて、写真の随所に雪の残る道が写っていたと思います。
降雪後に歩いた結果、雪によってデコボコになり、また一部は凍った歩道を歩くことになり、普段よりも体力・精神力を使うウォーキングでした。
個人的にですが、中山道ウォーキングは雪のない時期をおすすめします…
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